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何時だって私の事を一番に考えてくれて思っている、そんなのは既に伝わっている。
まぁ、確かに私は其れを、嬉しいと、感じている。かもしれない。
「谷崎妹が話していたけどね、好きか好きじゃないかの境界線って相手と接吻出来るかどうからしいよ?実に浅はかな考えだとは思うけど」
「試してみる?」
ゆっくりマグカップを置いて、翠の瞳をギラつかせた乱歩さん。久しぶりに捕まった感覚に身体が動かせなくなる。
『試す、って接吻を?』
「勿論」
『た、試すものじゃないですよね、?』
「じゃあ僕に接吻されるの嫌?僕君としたい」
『趣旨変わってませんか?!』
「ずべこべ煩い。本気で黙らせるよ」
輪郭を温かい手で包まれた。
頬が紅潮して熱を帯びた視線をぶつけられる。瞬きも出来ずにそのまま乱歩さんの髪の毛で顔に影が差した。
『……やっぱり、乱歩さんは絶対しないと思いました。』
「…そんなにして欲しい?僕は元よりしないつもりではいたんだけど?」
『風邪、移りますよ』
「いいよ。君が手当して」
負けじと目をそらさずに、もう直ぐそこに居る乱歩さんを見つめる。いや、もう負けているか。
正直、彼を受け入れようとしてる自分がいる。私の隣は乱歩さんだと既に誰かに決められているみたいに。
『…私、本っ当に何時も乱歩さんに手のひらで転がされてると思います。今ならもう分かりますよ、乱歩さん。私からこうやって言わせるために全部全部仕組んできたんですよね』
「何の事?僕は別に何もしてないよ、ただ君だけは絶対逃がさないって決めたから、そうしただけ」
『、怖い人ですね』
「君こそ。僕を翻弄出来るのはAだけだよ。僕の方が手のひらで転がされすぎてるね」
「で?僕の事好きだろ。好きって言って。今、今すぐ付き合って」
『……っ、ふふ、ふ、私の気持ちなんてお見通しって事ですか……ふふ、超推理ですか?』
「笑わない!このまま接吻するよ、冗談抜きで。それに之は超推理じゃない。君をずっと見てきたから持てる確信だ。」
『乱歩さんなら良い、ですよ。…じゃ駄目ですか?』
「駄目だね、やっぱり君は僕が居ないと駄目駄目だなぁ、返答も満足に出来ないなんて。…仕方ないから僕が嫁に貰ってあげる」
手の平で転がされ過ぎてる。fin
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ゅ - 1話の太宰さんの下の方から潰された蛙の様な声がするで笑ってしまいました、笑 (2023年4月22日 14時) (レス) @page2 id: 74e0460151 (このIDを非表示/違反報告)
ふわふわありす(プロフ) - 初めまして。完結おめでとうございます!私は正直なところ今まであまり乱歩さんを意識したことがなかったのですが、この作品で沼にドボンしました……有難うございます!お疲れさまでした。 (2023年4月9日 23時) (レス) @page42 id: d368e0b18f (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - 梅原さん» わわ、嬉しいです!一緒に乱歩さんの沼にはまり落ちましょう……!! (2023年2月20日 19時) (レス) id: 05f2309d58 (このIDを非表示/違反報告)
よる(プロフ) - モンブランさん» わー!嬉しい!ありがとうございます💕なかなか喋らせるのに苦戦してます…笑笑 (2023年2月20日 19時) (レス) id: 05f2309d58 (このIDを非表示/違反報告)
梅原(プロフ) - アニメ見て乱歩さんいいなと思っていた時にこの小説に出会いました。久々に面白いものが読めてテンションあがりました。。。 (2023年2月20日 19時) (レス) @page32 id: ecb93650e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小榛 | 作成日時:2023年1月8日 11時