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夏目side
『可愛いな〜、智樹くん』
ボクの家に来てから、ずっと乙女ゲームをしているA
中学校までは一緒で、高校は別だったのに何の縁か、Aが夢ノ咲学院に転校して来た
こうして、休みの日には大体ボクの家にゲームをしに来る
まるで小学生の頃みたいだ
‥‥小学生の頃は、ボクと二人でテレビゲームをしていたけどね
今は、画面の向こうの人達に夢中らしい
・
ふと、部屋が静かになった
ボクは立ち上がり、Aの側まで行ってみる
Aは寝ていた
ボクはブランケットを手繰り寄せ、静かに掛けよう‥‥として気付いた
肘を立ててスマホを使っていたせいか、寝ている体制はうつ伏せだった
寝る時にうつ伏せは良くないと聞いたことがある
「‥‥悪く思わないでヨ」
ボクは、Aを回転させて膝の裏と背中に手を回し、お姫様抱っこをしてベッドに運ぶ
カーペットが敷いてあるとはいえ、床で寝たら起きた時に全身痛いからね
ボクと子猫ちゃんの身長差は10cmも無いけれど、ボクより全然小さくて、軽い
どうにか起こさずにベッドに下ろして布団を掛けた所で、ボクはふと子猫ちゃんのスマホを見た
まだゲーム画面が付いていたから、なかなか体験できない乙女ゲームをやってみたいというゲー研魂が燃えた
スマホに繋がっていたヘッドホンをつけ、ストーリーの途中だった画面に触れた
智樹［Aだ！おはよ〜♪］
この子が噂の智樹くんらしい
明るい黄色で少し跳ねた髪の毛に、目がくりくりしている可愛らしい感じの男の子
どこかで見たことあると思ったら、ソラにそっくりだ
「‥‥ソラみたいな子が好きなんだね」
口に出してみて、何となく違和感を感じたけれど気に留めなかった
・
気付けばストーリーは終わっていた
そしてボクは
「これは‥‥うン」
何というか、見てはいけないものを見てしまった感じがしていた
「いつの間にこんなのが好きになったんだろウ‥‥」
離れたのはたった一年
でも、その一年で大分変わってしまったようだ
『んん‥‥』
子猫ちゃんが起きる気配がして、慌ててヘッドホンを外しスマホから離れた
『あれっ‥‥』
「おはよウ」
『私寝てた？』
「爆睡だったヨ」
『あぁっ、私とスマホの誓いが‥‥！！』
あぁ‥‥寝ても覚めても、頭の中にあるのはゲームのことばかりだね‥‥
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月見若葉(プロフ) - 亡命遊愉さん» ありがとうございます‥‥！初作品でコメントを頂けるなんて感激です‥‥！これからも、皆の魅力が伝わるように頑張ります！ (2017年4月29日 15時) (
レス) id: 730b85c1be (このIDを非表示/違反報告)
亡命遊愉 - ああ、夏目君も宙君も可愛いです…更新頑張ってください！応援してます！ (2017年4月29日 15時) (レス) id: b985e9e759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月見若葉 | 作成日時：2017年4月9日 15時
