ハイランドクーラー《Takuya side》 ページ26
───そう誓ったのが、もう10年以上も前のことだ。千里ともだいぶ長い付き合いになってきた。
あいつは相変わらず馬鹿でアホで世間知らず。
口は悪いし、女性に対してはカッコつけるし、変なとこで遠慮してるけど………それでもやっぱりかっこいい。あいつの芝居は胸が熱くなる。
近くなったと思ったらいつの間にか進んでて、 手が届くと期待したらまたいなくなっている。
敵わない、適わない、叶わない………。
それでも、俺は追いかけ続ける。
「拓也さーん?何ぼーっとしてるんですかー」
江「………はよ」
考え事をしながらロビーに突っ立っていると、エレベーターから出てきた千里に呼びかけられた。
(『大きな巨体なんだから………意味一緒か。とりあえず図体でかいんだから端よれよな』……ってとこかな)
呆れたような顔を、ニコッと効果音が着きそうな笑顔に変えると、聞きなれた少しハスキーな声で言う。
「はよ〜。仕事、夕方からの一緒だよね?」
江「おう」
「だよね。じゃあまた後で。ちゃお」
江「ちゃお」
今日も始まる。永遠に続く時間無制限のレースが。スタートラインからずっと向こうの背中が見える。
声援も、拍手も聞こえない。ただ、心臓の音だけが響き、俺を奮い立たせる。
待ってろよ、直ぐに追いついてやるからな。
───
メアリーピックフォード→←モスコミュール《Takuya side》
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りさ - ななき。さん» こちらこそ! (2019年2月5日 21時) (レス) id: 41b914f6ac (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - りささん» ありがとうございます!ではまた、これからもよろしくです! (2019年2月5日 21時) (レス) id: 6cf8ba9d16 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - ななき。さん» ぜひやりましょー!またお誘いします! (2019年2月5日 21時) (レス) id: 41b914f6ac (このIDを非表示/違反報告)
ななき。(プロフ) - こちらにもコメントありがとうございます!とても励みになります!ぜひぜひ、やったことはないですが、時間が出来たらやってみたいと思ってます。またお誘いしてくださると嬉しいです! (2019年2月5日 20時) (レス) id: 6cf8ba9d16 (このIDを非表示/違反報告)
りさ - お話読ませていただきましたー!続き楽しみに待ってます!機会があればリレー小説一緒にやりたいです! (2019年2月5日 20時) (レス) id: 41b914f6ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ななき。 | 作成日時:2019年2月4日 19時