四月の天使に叶え【江口拓也】

ピンクレディー ページ14

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「た、くや……？！」

江「よ」




「おはようございます」と挨拶をして入ったら、そこには数人のスタッフたちと、私服姿の拓也が。




「……なにしてんの」

江「なにって仕事」

「へぇ………。………もしかして私と一緒？」

江「そうだけど。え、なに聞いてないの？」

「いや、雑誌の取材と撮影としか…。伝達ミスってのは聞いたけど」

江「あー、なんか俺と撮るはずだった新人の子が家の都合で急遽やめたんだって。で、次の雑誌に出るはずだったお前が前倒しになったのを伝え忘れてたらしいよ」

「あぁ〜そういうことなんだ」

メイク「卯月さん、メイクよろしいですか？」

「あ、はい！」

江「いってら〜」

「おう」




鏡の前の椅子に座り、目をつぶる。するとメイクさんが「失礼しまーす」と声をかけ、メイクが始まる。




メイク「先にメイク落としていきますねー」

「お手数おかけします」

メイク「いえいえ。結構ナチュラルめなんですね〜」

「手抜きなだけですよー。あんまり得意じゃなくてワンパターン化してます」

メイク「おしゃれ好きだと伺ってたので少し意外です。こだわってるのかと」

「凝り性ではあるので、ハマったらそうなんでしょうけどなかなか。プロの方にやってもらうのと自分じゃ差がありすぎて投げ出しちゃったんですよね〜」

メイク「そうなんですか？じゃあ気合い入れますね！」

「楽にやっちゃってください。拓也を引き立たせるくらいで丁度いいんで」

メイク「そうですか？」

「えぇ、もともと拓也メインのとこに私が入っちゃっただけらしいですから」

メイク「え、でもコンセプトが……」

「コンセプト……？」

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