【HQ】26円、貸してくれませんか。

6 ページ8

「おっし！」


隣のコートから聞こえた二口先輩の声。

そちらを見ると、なにか上手く行ったのかガッツポーズをする二口先輩が。

クール、というかなんか … 先輩には失礼なんだけど、生意気そうな二口先輩があんなふうにガッツポーズなんてするんだ …


その姿が意外で、そしてとても純粋できれいで、つい私は二口先輩を見てしまう。


二口先輩はふっとぼーっと眺めていた私の方を見ると、ニッ、と笑って軽く手を振る。


つられるように、私も手を振返してしまう。








クラスの子が騒ぐ理由が、なんとなくわかった気がした。

7→←5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す