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小｜中｜大｜――あるじさーん、何を縫っているの？

背後から聞きなれたソプラノボイスが耳に入り、桃矢は黙々と作業をしていた手を止めて振り返る。
執務室の入り口には黄褐色の髪の少年が、廊下から顔だけを出してこちらの様子を覗いていた。
桃矢としては勝手に入ってきても気にしないのだが、彼らとしては家族同然の付き合いであってもしっかりと線引きしておきたいらしい。

――手提げ袋がほつれてきたから直しているんだよ
――あるじさんって何でも出来ちゃうんだね
――お前たちのやっていることに比べたら、大したことないさ

大したことはない、と言いながらも穴を塞ぐついでに桜の花まで刺繍しだす凝りようは妹への愛ゆえか。
反発されるので口には出さないが、やっぱり「しすこん」じゃないかと乱は微笑ましげに彼の作業を眺めていた。

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※刀剣乱舞×カードキャプターさくらのクロスオーバー
※Not夢主
※刀剣乱舞側のカップリング要素なし、CCさくら側は原作通り

【pixiv投稿作品】
「木之本桃矢のバイト先」
「優しい世界を守るため」＋「わたしの たいせつな おともだち」執筆状態：連載中