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『え…』
どういうことだろうか。
私がどうこうしている間に神様方の気持ちがいい方へ。なんてことあるはずない。
のに、今私が見上げている空は、星が覗いていた。
「綺麗ですね」
綺麗
そう、綺麗、だった。
そういえば、と脳が勝手に思い出す。
死ぬ気満々でここに入ってもう何日目か分からない。
もう前のことなんてどうでもいいのに。
変わり映えのない日常を過ごしていて、星なんて見上げたことがなかった。
見上げたって街灯やらで見えない。
だがここはどうだ。
こんなに、綺麗だ。
なんて言うんだろうか。
細い光の粒がこれでもかと小さい光をここに届けている。
『こんな所で』
こんな所で、何人もの人が
『犠牲…』
犠牲？いや、それは違う…。
違う？犠牲になってるから犠牲…いや、贄、？
ばっと顔を上げた。
これまでにないくらい目を見開いて男性を見る。
『えっ…』
贄、？
俯いて、目を
「おや」
男性が呟いた。そう思った次の瞬間に、私の顔は上を向かされる。
頬を挟まれて、固定されていた。
「…始まっていますね」
始まってる、？
男性は、こんなこと言いたくないのですが…。そう前置きをして言った。
「…気をしっかり持ってください。あなたは人間です。弱い。とてもか弱い。あなたは女です。今のあなたでは執念が浅い。心が死んだら終わりです。あなたは唯一の希望なんです」
弱い。
何故か今は一番欲しくない言葉だった。
不自然に涙が溢れてくる。
泣くのは何度目だろうか。
こういう所が弱いのだろうか。
涙は男性の手を濡らし落ちていく。
「…しかし」
空を見上げても、変わらない星。
「あなたはとても強い。投げやりなところも多少ありますが、普通の人間なら心は折れているはずなんです。…最初に、神様方に会わなかった理由、分かりますか？」
分かりません。
首を降って瞬きをする。
「…あなたが恐怖心を抱いてなかったからです。零とは言いませんが比較的少なかった。こちらの神々は恐怖が大好きですから」
頬から手が離れる。
流れた涙は温かかった。
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ニャンコソバ２(プロフ) - 若葉さん» うわぁあ！！まだ見てくださってた方が…！！ありがとうございます頑張れます…！！ (2020年11月8日 10時) (
レス) id: addc7bb8eb (このIDを非表示/違反報告)
若葉 - 更新待ってます！ (2020年11月8日 1時) (レス) id: 5ef262c096 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコソバ２(プロフ) - 幸別愛友さん» ありがとうございますー！！！これからもどうぞよろしくお願いします！！ (2019年12月14日 6時) (レス) id: addc7bb8eb (このIDを非表示/違反報告)
幸別愛友 - この世界観すごく好きです！続きがすごく楽しみです！待ってます！！ (2019年11月12日 23時) (レス) id: 978af02bfc (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコソバ２(プロフ) - さらさん» うわぁあありがとうございます！！！！！オチは悩み中です…。いきあたりばったりで書いてる駄作者なので…。 これからも応援よろしくお願いしますっっっ (2019年11月5日 22時) (レス) id: addc7bb8eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ニャンコソバ | 作成日時：2018年12月31日 17時
