ツンデレすぎる護衛人【灰谷竜胆】

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｢悪ぃ。怖かったよな。｣


『ううん…大丈夫。
…………引かないの？私もう、25なのに……。』



恥ずかしくて、恥ずかしくて。
両手で顔を覆いながら問いかける。



しばらくすると、ゆっくりと手が退かされ、
口を塞がれた。





｢むしろ嬉しい。…惚れた女なら尚更な。｣


耳元で、うんと優しい声で。
それだけでもう、未発達だった私の中の欲がむくむくと芽吹くのを感じる。






＊






｢ゆっくり手出すことにするわ、シャワー浴びてくる。｣


そう言い背を向けて浴室のドアを開け、
中へ入ろうとする彼の背中に抱きついた。




『いいよ、りんちゃんなら。』


｢…無理すんな。｣




困ったような顔をして振り返った彼の頬を包み、
自ら唇を合わせた。
思えば、自分からキスをしたのは初めてだ。



『貰ってほしい。…私の初めて。』


｢……………先、ベッド行ってろ。｣



さすがに風呂場じゃ台無しだろ。
なんて小突かれ、浴室を追い出される。

胸に手を当てると、鼓動の音が早いのを感じる。
背後でシャワーを浴びる音が聞こえてきて、
それがなんともリアルに感じ、足早に脱衣所を後にした。




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