キルア ページ30
【ヒガンバナ】
「私の話を聞いてくれるかい?」
「うん。」
ーー悲劇が始まったのは7年前の土砂降りの日。
友人の訃報を聞き涙を流した。
それから日数を空けずに私に訃報の知らせをした彼女も死んだ。
友人は「仕方のなかったこと。」「彼女が選んだこと、オレには止められなかった。」「悔しいさ、ここまで追い込んだあいつを殺してやる!」
と口々に言った。
それから何ヶ月かして、人一倍笑顔が素敵な彼が死んだ。
珍しい念能力で不思議なあの子も。
裏切り者の仕業らしい。
その訃報を聞いた私は……何かが壊れる音を聞いた。
ツリ目の糸を操る友人は「アンタが気に病むことじゃないよ、これはあたし達の責任だ。
アイツを始末するから、アンタはここで団長の帰りを待ってるんだ。」と言った。
間髪入れずに私は「もうやめよう、私おかしくなるよ」と言ったのに、
友人は怒りをあらわにしながら「アイツを殺すのはあたしだ。留まるのも進むのもあたしの自由。Aには関係ないだろう?」と。
だから私は送り出した。
「もう、一人ぼっちになっちゃったんだ。」
「え?」
「愛おしい人は遠征で殺害され、友人ももういなくなった。
私の傍から去っていったんだ。どうしたらいいかな?
キルア少年。」
「それ、幻影旅団だろ?
殺したのも、ヒソカ…だろ?」
「なん…で?」
「一時期接触したことがあるんだ。
まぁ、アンタはここで寝といてくれ。
いい夢見れるといいな。」
(ーーー悲しい思い出)
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作者名:ヴィズ | 作成日時:2018年10月2日 0時