弟よ、怖がるなかれ

“友達” ページ13

サトツさんの後を追いかける
さっきから思ってたけどあの走り方ってなんだ？


「ﾌｯ ハァハァ
も、もー、無理だァァ！！！」

「ちくしょぉおおおおおお！！！」

一人、また一人と受験者が脱落していく。
可哀想に。
実力が乏しいのに 変な自信によって自分の命が朽ちていく…

ジンに鍛えられていてよかったな私。


「うわぁあぁああああああああ！！！！」

誰かの悲痛な叫び声。
マチボッケにでも食われたか？

「いってぇええええ！！！」

え？レオリオさんの声？！！！
襲われたのかな…？ ゴンの友達だし、助けに行きたい…！！！
けど 目立ちたくもない！
レオリオさん、ごめん 年上は敬わなければいけないけど
こればっかりは譲れないよ


ふぅ、あれから何分走ったんだろうか
もう、三割は脱落してるだろう。


(ーーー！！！！)
(誰かの殺気？！ 44番だ！！！！！！！)

ボーッと走ってれば 44番の男の殺気が漂ってきた。
誰を殺る気？
まさか、ゴン…？

なわけないよ、ね？


「あ、A！
よっ お前よく試験官についていけてるよなー。」

「あぁ、キルアくん
元気？」

真ん中の方にいたキルアくんがペースアップして私に話しかけてきた。
あれ？ゴンは一緒じゃないの？

「まぁな」

「ゴンは・・・？」

恐る恐る、聞いてみた。

「レオリオを助けに行った。
アイツ、警告したのにさ」

「あいつ多分今年はもうダメだぜ〜
この霧じゃ追いつけないし」

レオリオを助けに行ったの？
あの悲鳴を受けて？
ゴンは無事？

信じろ、大丈夫だ。
ジンの息子だよ？
私の弟だ！！！！！

「そっか…大丈夫だよ、ゴンは必ず来る！！！！
キルアくんもゴンの“友達”なら 信じよう！！」

「・・・おう」

心做しか、暗い顔をするキルアくん。
何があったの？

顔が悲惨→←最前線

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