【まふまふ】屋上から飛び降りようとしたら、下の人と目があった。

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いろいろとネット機能なるもので生活用品を買い込んだ後、満足したかのようにそらるさんは帰っていった。

そして現在。本来ならば『混ぜるな気まずい』。そんなレッテルが貼られるはずの私たち二人だが―――……。



「わああヤバイ！ どうしよう！！」

「相川さん、うるさいです」



このざまである。ちなみに原因は不明。



「どうしたんですか？ 相川さん、さっきから発狂しまくっていますけど」

「まふまふって呼んで！ これからAちゃんのことを知らせるキャスをやる予定なんだけど、そのとき本名バレしちゃ困るから」

「まふまふさん」

「長いね、まふくんでいいよ」

「それは断固拒否しますので。……そうですね、まふさんで固定です」



キャス、についてはさっき説明してもらった。

まあネット機能を使って、まふさんのリスナーさんと交流をとれるらしい。今回の目的は、私を引き取ることを知らせるため。



「なのになんで、そんな慌てているんですか……」

「Aちゃんの名前、決めてないじゃん」

「え？」

「本名でやるわけにはいかないでしょ。偽名……考えないとなぁ……」



本名を出してはいけない、なんて思ったよりもリスクは高いらしい。

私の偽名、かぁ。そんなこと考えたこともなかったし、必要性も感じなかった。今更ながら、ネットって凄いと同時に怖いんだな、なんて考える。



「……偽名、まふ子ちゃんやまふ美ちゃんでいい？」

「……さすがにそれはないですって……」



想像の斜め上の回答に呆れ果てる。まあ、未だに偽名を考えつけない私が言えることではないが。

まふさんは十八時からキャスをやると予告したらしい。後十分。急がないと。



「……よし！ そらるさんに頼ろう！」

「今回ばかりは賛成です」



困ったときの神頼みならぬ、困ったときのそらるさん頼み。

まふさんはスマホを取り出して、そらるさんに電話をかける。ワンコールで、眠そうだな、なんて感じる声が聞こえてきた。

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