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Aside
目が見えなくなった。けれど、私の生活リズムはさほど変わらない。
まともに授業を受けることは出来ないけれど、授業を受けないよりはマシだ。そんな学校の方針で、私は以前と同じように学校に通っていた。
「いろいろ大変なことはあると思うけど頑張れよ。……まあ、このクラスには篠原がいるから心配ないか」
目が見えなくなり、ろくに歩けないため私は車いすに乗っている。
その車いすを押すのは私の学級担任である男の先生。体育担当であり、熱血先生の異名を持つこの先生は、人によっては良い先生なのだろう。
実際教師としての資質はあると思う。けれど、自分の価値観で物事を決めてしまうのは玉に瑕―――まあ、私が先生に対して批評するなんて、出しゃばりも甚だしいが。
「なにかあったら、いつでも頼れよ。学級にはたくさんの仲間もいるんだからな！」
見ることはできないが、きっと先生は笑顔で接してくれているのだろう。
心配してもらえるのは嬉しいが、純粋すぎるのも困りものだ。少しばかり子供っぽいと思ってしまうのは致し方ないだろう。
「入るぞ」
ガラリと音がして、車いすが進められる。
クラスメイトの視線がこちらに注がれているのは気のせいではないだろう。目が見えなくなってから、視覚以外の感覚が研ぎ澄まされた気がする。
「あー…、前にも言ったと思うが、中沢は失明してしまった。お互いに助け合うように！」
はーい、と返事が聴こえる。
それに満足したのか、先生は私の席であろう場所に車いすを動かして、教室を出ていく。
手持無沙汰でぼんやりとしていた私に声をかけたのは、このクラスの学級委員長である篠原さんだった。
「中沢さん、困ったことがあったらいつでも言ってね。絶対に力になるから！」
「ありがとう」
焦点はあっていないかもしれないが、篠原さんの目を見るように心がけて返事をする。
「先生いなくなったよーっ」
恐らく廊下の方を見ているであろう女子が、篠原さんに声をかける。
それを合図に、篠原さんたちはある机を囲うようにして集まった。見なくてもわかる。これが日常なんだから。
「またかよ、よく飽きねぇな」
「女子ってこえーっ」
男子の揶揄の声が入るが、これもいつものこと。止める人がいないのもいつものこと。
「本当よく学校これるよね、なんにも出来ないのに」
篠原さんが言葉を投げかけた先には
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ちょこ - とてもよかったです！その後話が欲しい！ (2022年12月8日 19時) (
レス) @page23 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - おパンツドラゴンさん» ありがとうございます！ 小説家を目指しているのでそう言っていただけるのはとても嬉しいです！ 応援ありがとうございました！ (2020年7月6日 18時) (レス) id: a6aff5c4e4 (このIDを非表示/違反報告)
おパンツドラゴン - 千々さん» もう小説家になってもいいぐらいお話作るの上手ですよ!今回もとても良かったです! (2020年7月5日 20時) (レス) id: 981305fe40 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - haru☆さん» 感動ものになってたかめちゃ不安だったけど、そう言ってもらえて嬉しい！ 曲は組み込みたくなっちゃうんだよねぇ〜これもリスナーの性() (2020年7月5日 11時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 杠葉＃さん» 完結ようやくしたよ〜！ なんか尺が毎回延びまくって完結できるか不安になるの(笑) 素敵なのは透椛ちゃんかな！！！ (2020年7月5日 11時) (レス) id: df88b28f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千々 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tidierika2/
作成日時：2020年6月16日 17時
