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Aside
あの後部屋に帰ったら、母さんに泣いて怒られた。
けれど、まふまふさんに会ったということが夢のようで、どんな返事をしたのかは覚えていない。
結局次の日は、病室の外に出ることもせずに、一人でパソコンを触っていた。
“まふくん、大丈夫かなぁ”
“早く元気になってほしい！”
まふまふさんが最後に投稿した曲を見ると、そこのコメント欄にはたくさんのコメントが。
その大部分が、まふまふさんを心配するコメントだった。
私だけが、彼の居場所を、体調を知っていると思うと、少し優越感を覚える。
＿＿もうすぐ死ぬんだから、これくらいの優越感は許されるよね？
「沢島さん、お薬の時間ですよ」
看護士さんに手渡されたのは、様々な種類の錠剤。
もう免疫ができているというのに、ないよりはマシだ、という短絡的な考えで出されているのだろう。
でも、確かにその通りだから錠剤を口に含み、水で流し込む。
私は明日まで、絶対に死ぬわけにはいかないんだ。
＊
約束の期日になり、私はまたベッドから抜け出した。
向かう先はまふまふさんの病室。“相川真冬”というネームプレートを見つけ、部屋の前に立つ。
そういえば私、まふまふさんの本名を知ってしまったんだ。
まあいっか。冥土のみやげに持って行こう。
一つノックをすると、扉が開かれた。
大丈夫だろうか。まふまふさんを信用しないわけではないが、後から考えて、協力するのをやめた可能性もある。
なにがあっても、驚かないようにしなければ。
「失礼します……」
けれど、その決意は簡単に敗れ去る。
「そらるさん……？」
これまた画面越しによく見た顔。
白い肌に、青を連想させる黒い髪。
まさか、まふまふさんに続いてそらるさんも見ることになるとは……。
「あ、来た。沢島さん、まずはこれに着替えてください」
まふまふさんに手渡されたのは、私に合ったかわいらしい洋服。
人生のほとんどを病人服や制服で過ごしてきた私には、珍しい代物だ。
「なんで、これ……」
「昨日、下準備をするって言ったでしょう？ だから、そらるさんに頼んで買ってきてもらったんです。病人服だと目立っちゃいますからね」
ほら、僕も普段着に着替えてきたんですよ、と胸を張る。
良かった、私に協力してくれるんだ。
「あ、ちゃんとついたてはあるので、そこの裏で着替えてください！」
私はそらるさんに一礼すると、ついたての裏に入った。
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千々(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます！ (2022年12月5日 9時) (
レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです！ (2022年11月4日 20時) (レス) @page22 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 藍猫さん» おお！おめでとうございます！！（一年ほったらかしにしてて本当にごめんなさい……） (2022年9月4日 11時) (レス) id: 84f8a35d43 (このIDを非表示/違反報告)
藍猫 - ｽｳｯｯｰｰｰｰｰ…そういえば10月18日って私の次の日じゃないですか…えまって嬉しい( 〃▽〃) (2021年7月17日 2時) (レス) id: 0f30a0c194 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 翡翠琥珀さん» 飢えているから書けたんですw そう言っていただけるなんて嬉しいです……！ 自信につながります１ (2020年6月18日 21時) (レス) id: a6aff5c4e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千々 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tidierika2/
作成日時：2020年4月30日 15時
