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Aside
カラオケにつくと、店員さんが接待してくれる。
「大人一人、学生一人でお願いします」
「はい。…学生の方は、年齢を証明できるものをお持ちでしょうか？」
なにか持っていたっけ。
カバンの中には保険証。うん、生年月日も書いてある。
「保険証です」
「ありがとうございました。24号室をお使いください」
まふまふさんが鍵をもらう。
一方私は、この場にあるすべてのものが珍しくて、辺りを見回していた。
「じゃあAさん、行こっか」
「はい」
これからまふまふさんの生歌が聴けると思うと、わくわくしてくる。
今までライブ開催の発表を耳にするたび、行きたいな、けど行けないんだよな、と悲しい思いをしていた。
……ようやくそれが、叶うんだ……！
＊
カラオケの部屋につく。
そこにはテレビでしか見たことがなかったマイクや、いろいろな機材。
「なにかリクエストの曲、ある？」
まふまふさんが訊いてくれる。
いいのかな、リクエストなんかしちゃって。
でも、遠慮することは逆に失礼な気がする。
「……あの、一つだけ聴いてみたい曲があるんですけど、いいですか？」
「一つと言わず、いくつでも！」
「“水彩銀河のクロニクル”です。私、サビの部分がとても好きで。満天の星空を見たことがないんですよね。だから、憧れていたのかもしれません」
そう言うと、まふまふさんは機械に曲目を入力していく。
“水彩銀河のクロニクル”はＣＤに入っている方も聴いたが、特に感銘を受けたのはまふまふさんが投稿した、ライブ映像だった。
幻想的な光景の中でまふまふさんが歌う姿は、私にとって夢であり、憧れであったのだ。
聴きなれた前奏が耳に入る。
マイクを取り、息を吸ったまふまふさんは、とても真剣だった。
この人は、いつも真剣に音楽に向き合っていたんだな、と思う。
まふまふさんが歌い終わった後、私は呆然としていた。
動画とは違う、耳に直接入ってくる声…。これで感動しない人はいないだろう。
「…ありがとう、ございます。とても、良かったです……！」
ステージはカラオケの中の一室。観客も私一人。
けれど、そこにまふまふさんが居て、歌うだけでライブ会場に変化してしまう。
今更ながら、まふまふさんに出会えたことに本当に感謝した。
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千々(プロフ) - ちょこさん» ありがとうございます！ (2022年12月5日 9時) (
レス) id: 1d9d509371 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです！ (2022年11月4日 20時) (レス) @page22 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 藍猫さん» おお！おめでとうございます！！（一年ほったらかしにしてて本当にごめんなさい……） (2022年9月4日 11時) (レス) id: 84f8a35d43 (このIDを非表示/違反報告)
藍猫 - ｽｳｯｯｰｰｰｰｰ…そういえば10月18日って私の次の日じゃないですか…えまって嬉しい( 〃▽〃) (2021年7月17日 2時) (レス) id: 0f30a0c194 (このIDを非表示/違反報告)
千々(プロフ) - 翡翠琥珀さん» 飢えているから書けたんですw そう言っていただけるなんて嬉しいです……！ 自信につながります１ (2020年6月18日 21時) (レス) id: a6aff5c4e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千々 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tidierika2/
作成日時：2020年4月30日 15時
