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第9話【道化師のマジックならできそう。タネも仕掛けもございませーんってね】 ページ10

*


翌日。
Aは念を習得する為にクロロに呼ばれた。
今から荒技と言われる方法でAのオーラを放つらしい。その方法も伝えられないまま、Aはクロロの言われるがまま背を向ける。
しかし、いつまで経っても変化はない。


『ちょっと、何してるのよ?』


Aはクロロの方を見る。すると、クロロは驚いている様子だった。


「なぜ、お前にはオーラがない……?」
『……はい?』


オーラがあるだのないだの。
Aにとっても不思議だった。






「Aにオーラがないのは本当なの?」


話を聞いたマチが聞く。それにクロロは頷いた。


「じゃあ、なんで昨日杖を自分の元に移動させれたんだ?こいつは何者だ?あんなの、能力以外じゃ説明できねえだろ」


フィンクスがそう聞くもクロロにとってはわからない。彼女に聞きたくても記憶がないのだ。
一体彼女は何者なのか。


『……』


彼女は少し、頭が痛くなった。


[悪魔め!]
[こっちに近づくな!]


[______お前なんか消えちまえ]


彼女の頭の中で何かが再生される。彼女は頭を抱えしゃがみこんだ。


「! どうしたか」


フェイタンがAに尋ねる。そのフェイタンの言葉でAがしゃがみこんでいることに気づいたマチは駆け寄った。


「大丈夫かい?何かあった?」
『……ううん、ちょっと頭が痛くなっただけよ!もう治ったわ!』


彼女は何事もなかったかのように立ち上がる。何事もなかったのなら良かった。マチは彼女の頭を撫でた。





結局何もわからないということで解散。これ以上話し合ってもわからないものはわからない。
Aは自身に与えられた部屋にいた。そこには、昨日買ってきたものが置かれてある。黒系統の多い家具たち。黒くて柔らかいクッションに顔を埋めながら、彼女は先ほど流れたものについて考えていた。


あれはおそらく。絶対。自身の記憶だ。左腕の包帯を少しだけほどき、それを見る。今まで何も感じなかったそれだが、今はどうしようもなく嫌悪感を感じた。


『いやだっいやだっ、いやだ!』


その跡を消したい。ただそれだけを思いながら、彼女は自身の左腕を切っていた。視界もぼやけている。涙だろう。
いくら切ってもこの嫌悪感は消えない。むしろ増すばかりだ。吐き気までしてきた。切ってしまいそうな右腕をなんとか阻止して、Aは眠りについた。

第10話【子供扱いになるのは仕方ない】→←第8話【やっぱりジュースが1番】



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永遠の18@みやちゃん(プロフ) - きぃさん» ありがとうございます!主人公ちゃんもミカちゃんも私好みのキャラにしているので大好きと言われると嬉しいです(笑)これからも頑張らせてもらいます! (2019年4月20日 21時) (レス) id: e44bb0483d (このIDを非表示/違反報告)
きぃ - 主人公ちゃんもミカちゃんもかわいくて大好きです!更新頑張ってください!! (2019年4月19日 19時) (レス) id: 6e365f857a (このIDを非表示/違反報告)
ワサビ餅(プロフ) - 永遠の18@みやちゃんさん» 返信は遅くっても全然大丈夫です!!(笑) (2019年4月12日 19時) (レス) id: 0bb12ee9d2 (このIDを非表示/違反報告)
永遠の18@みやちゃん(プロフ) - ワサビ餅さん» お返事遅くなり申し訳ない!私もミカちゃん好きで当初はただのモブキャラ予定でしたが……続きはCMの後!(笑)お互い頑張りましょねー! (2019年4月12日 18時) (レス) id: e44bb0483d (このIDを非表示/違反報告)
ワサビ餅(プロフ) - 登録人数すごいですね!!ミカちゃんが個人的には好きです!お互い頑張りm(殴←(何様やって感じですよね。(笑) (2019年4月2日 10時) (レス) id: 0bb12ee9d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:永遠の18@みやちゃん | 作成日時:2019年3月8日 1時

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