【1章】対戦相手 ページ7
sideなし
「ウソだろ…！」
「あのサリムが一瞬で…」
あまりの出来事に少しだけ闘技場内が静かになったが、悠々と戻る黒髪少年が歩き出すのと同時に静かだった場が騒がしくなった
貴(どんな戦いになるかと思ったけど黒髪くんも一瞬とか…
確かヘアバンくんと黒髪くんは知り合いっぽいし
この二人一体なんなんだよ
面白すぎて震えが止まらない)
黒髪少年たちの対戦の熱が冷めやらぬなか、次々と対戦は行われていく
Aも黒髪少年とヘアバン少年の戦いを思い出しては震えている
対戦も残りわずかになるなかAはハッと何かを思い出したように手を口元にやった
貴(ヤッバー、私まだ対戦相手見つけてなかったー)
心の中ではヤバいと思っているが、表情は至って変わらずヘラヘラしている
対戦相手を見つけに行こうとしていたが、良い相手に会えないまま今現在に至っているのだろう
貴(…さてと、どうしたものか)
ふむと考える姿勢にはいるAの横に見知らぬ人影が立った
Aもそれに気づき視線を向けると、我が物顔で人を侍らせ聞かなくても分かるくらいの質の良い服を着た男がAを見つめていた
貴「…私に何か用でしょうか？貴族様」
優しい笑みを浮かべ貴族の方に体を向けるAだが、その瞳の奥は一切笑っていないのに気づいた者は何人いたのだろうか
貴族「ふっ、まさかこの僕の名前を知らないなんて言うなよ
まあ、最果てから来た下民風情が僕の名前を口にするなんておこがましいからよしとするか」
貴「で、わざわざ貴族様がその下民風情に声をかける用とは一体何なんでしょうか」
一向に話を進めない貴族にさっさと会話を終わらせたいAは貴族に先を促す
Aの様子に少し眉間にシワがよる貴族だが、すぐに先程と同じように偉ぶった表情に戻った
貴族「いやーなに、皆僕と戦ってくれたがらなくてね対戦相手が見つからないんだ
どうやら残っているのは僕と君だけみたいだからお相手を頼めるかな？」
上から目線の物言いだがAは気にした様子もなく微笑んだ
今度はなんの淀みのない純粋な笑顔で
貴「貴族様がこんな下民の相手をして下さるなんてとても光栄です
相手も貴方しか残っていないのでしたら断る理由がありません
お手柔らかにお願い致しますね、貴族様」
貴族「ふっ、分かってるじゃないか
精々頑張ってくれたまえよ、下民」
二人はそのまま中央へと足を進めた
Aの対戦が始まる
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 316人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ソラ(プロフ) - コクマさん» そうですね、ベルフェゴールは怠惰を司る七つの大罪の悪魔ですね！ (2020年5月9日 21時) (
レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
コクマ(プロフ) - ベルフェゴールって確か七つの大罪の怠惰でしたっけ？インターネット昔調べた気がします (2020年5月9日 17時) (レス) id: 89bd0ee39f (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - シルバーウルフさん» コメントありがとうございます！やっと少しずつ物語が進んできました( ；∀；) (2020年5月9日 10時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - 待ってました。(o・ω・o) (2020年5月8日 22時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - シルバーウルフさん» はい、やっと入団決定しました(*^^*)いつもコメントくださりありがとうございます！ (2020年5月7日 19時) (レス) id: d346541665 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソラ | 作成日時：2020年5月5日 18時
