検索窓
今日:11 hit、昨日:38 hit、合計:63,545 hit

取り返しがつかない ページ17

side.England


(ん、なんかここおかしくないか)



俺は廊下を歩きながらAが持ってきた書類に再度目を通した。



そこには不備と思われしき部分があった。



確認を取るために小走りでアイツのいる書斎へ戻った。



だがこの光景は何だろう。




真っ赤な顔をして目を真ん丸くしているA。


そして、


────俺のトップシークレットを手にしていた。




「・・・・・・」




「・・・・・・」



互いに数秒見つめ合う。



うん、これはあれだな。




そういうあれだよ、うん。





「うぁあああああああ!!」






「きゃああああああ!!」




俺たちは同時に叫び散らした。




Aは本を庇うかのように真っ赤な顔で


ずさぁあと後ろに下がっていった。





「お、お前!
何してるんだよ!」




俺の大声にびっくりしたのかびくりと肩を震わす。




「こ、これは違うんです。
その椅子の感触を楽しもうとしてて、それで」




若干涙目になりながらも俺に訴えかける。




だが、俺はそれよりも焦りを感じていた。




見られてしまったこともだが



それ以外の問題もあった。




あれを買ったのは最近。




なんとなく、本当になんとなくだが




(これAに似てる?)




そんな動機でつい手を出してしまった代物。


よく考えれば何故買ってしまったのか。








Aが気づいてしまえば




軽蔑されてしまうのは一目瞭然だった。




この状況の一番対策としては





アイツから取り返すことだ。




「いいからその本返せ!
お、女が持っていいもんじゃねぇよ!」




俺は大股でAに近づく。




「だ、ダメです!
せっかくわかるのに!」




「何がだ!?」




ぎゅうとトップシークレットを抱え身を守る姿に


不意に生唾を飲む。




(これってあのシチュエーションに似てる・・・)




一瞬で俺の頭の中は

嫌がる女を無理矢理あーしてこーして・・・




それが妙に今のAと重なる。



って、




「だぁー!!!
気をしっかり持て、俺!」




煩悩を捨て去りついに取り返そうとした時、





「ん?」




俺は地面に落ちている紙切れに気づき

それを手に取った。


何かの見取り図のように見える。





「・・・!返して!」





いや、それは俺のセリフ。




そう思うやいなや



Aは凄い勢いで俺から紙を奪い、




そのまま部屋からでていった。





「・・・
いや、返せよ!俺のトップシークレット!」

何で俺だけ→←♪ありがとうございます



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (62 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
71人がお気に入り
設定タグ:ヘタリア , APH , イギリス
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

抹茶塩(プロフ) - 夢々煙さん» 夢々煙様、コメントありがとうございます!イギリスはちょっとカッコよすぎたかもなと今更ながら思っておりますw最後まで読んでくれてありがとうございました(*⌒▽⌒*) (2017年12月19日 12時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
夢々煙(プロフ) - 最後までとても素敵なお話でした…!イギリスの一言一言がカッコよ過ぎました。これからも頑張ってください応援してます (2017年12月19日 7時) (レス) id: b3413670f5 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ちまごんさん» ちまごん様、コメントありがとうございます!感動して頂けるなんてとても嬉しいです^^*シリーズ化ぜひ期待していてください!最後まで読んでくださってありがとうございました!次の作品も楽しみにしていてください(´∀`) (2017年12月18日 0時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
ちまごん(プロフ) - やばいめっちゃ素敵だ、感動した…!シリーズ化期待していいですか…いいですよね…! (2017年12月17日 22時) (レス) id: 31ff02926d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ぽっぷこーんさん» ぽっぷこーん様、コメントありがとうございます!最後のシーンを気に入ってくださり光栄です(*^^*)また次のお話やこのシリーズをぜひ楽しんで頂けたら幸いです。最後まで読んでくださってありがとうございました(´∀`) (2017年12月17日 10時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:抹茶塩 | 作成日時:2017年12月7日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。