▼彼を信じてあげてください 2 ページ13
side.you
「やっぱり、イギリスさんには見えてるんですか?」
「やっぱり?」
うっかり失言をしてしまい、
疑われないように言葉をさらに被せる。
「もしお会いできるならお会いしたいです」
「・・・・・・」
すると今度はじぃと瞳をのぞき込まれた。
エメラルドの瞳が私の瞳を捕らえる。
いつもならときめく行為だが
何故か刑務所にいる錯覚を覚えた。
そして一呼吸置き、
「わかった。
それじゃあ・・・」
そう言いながらポケットに手を差し入れ
ゴソゴソとし始めた。
「これを髪のどこかでとめろ」
そう言い私の前に四つ葉のクローバーと髪留めを出してきた。
「これを?」
「いいから。
妖精のことを信じるんだろ。
だったら俺の言うことも、もちろん信じるよな」
ニヒルな笑みを浮かべながら私の手に置いた。
恐る恐る
髪留めでクローバーを挟むようにして
再びイギリスさんに目を向ける。
すると、
《〜♪〜〜♪》
「あ・・・」
そこにはイギリスの肩に歌を歌いながら座っている
透明な羽をまとう小さな女の子がいた。
「イギリスさんその肩の子・・・」
「お、見えるか
お前のいう妖精さんだ」
嬉しそうに答えるイギリスさんは女の子にチョンと手でつつく。
「おい、ピクシー。
その子お前のこと見えているぞ」
《え、嘘?
もしかして歌ってるの分かってた?》
これは私に対する質問なのか。
取り敢えず応えようと咄嗟に笑顔を貼り付ける。
「はい、とてもお上手なんですね」
すると嬉しかったのか今度は私の肩に乗ってきた。
《当然!
わたし歌が一番上手なんだから》
エッヘンと胸を貼る妖精さんに微笑む
が、内心は凄く驚いていた。
(本当にいたんだ・・・)
しかし、自分は取り乱すことなく冷静だった。
攻略本のことを何処かで信じていたからなのか。
それともイギリスさんを信じたのか。
とにかく
自分を褒めたいくらいだ。
そういえばイギリスさん曰く
四つ葉のクローバーを身につけていれば
見えるんだとか。
これからはクローバーが必需品になるなと私は心の中で苦笑いをした。
▼Aは四つ葉のクローバーをお気に入りに登録した
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抹茶塩(プロフ) - 夢々煙さん» 夢々煙様、コメントありがとうございます!イギリスはちょっとカッコよすぎたかもなと今更ながら思っておりますw最後まで読んでくれてありがとうございました(*⌒▽⌒*) (2017年12月19日 12時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
夢々煙(プロフ) - 最後までとても素敵なお話でした…!イギリスの一言一言がカッコよ過ぎました。これからも頑張ってください応援してます (2017年12月19日 7時) (レス) id: b3413670f5 (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ちまごんさん» ちまごん様、コメントありがとうございます!感動して頂けるなんてとても嬉しいです^^*シリーズ化ぜひ期待していてください!最後まで読んでくださってありがとうございました!次の作品も楽しみにしていてください(´∀`) (2017年12月18日 0時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
ちまごん(プロフ) - やばいめっちゃ素敵だ、感動した…!シリーズ化期待していいですか…いいですよね…! (2017年12月17日 22時) (レス) id: 31ff02926d (このIDを非表示/違反報告)
抹茶塩(プロフ) - ぽっぷこーんさん» ぽっぷこーん様、コメントありがとうございます!最後のシーンを気に入ってくださり光栄です(*^^*)また次のお話やこのシリーズをぜひ楽しんで頂けたら幸いです。最後まで読んでくださってありがとうございました(´∀`) (2017年12月17日 10時) (レス) id: d8767b3e74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:抹茶塩 | 作成日時:2017年12月7日 11時