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「来たぜ!!!
ゆにばぁさる・すたでぃお・じゃっぱーーん!!」
若武の声が、巨大な敷地内に響き渡った。
・
一目を気にせずはしゃぐ若武に、いつもならイライラする。
でも今は、それよりも、ワクワクの方が高かった。
「なっ、ご褒美だろ?」
肩に手をかけてきた黒木が、俺の顔を覗き込んでくすっと笑う。
俺はニヤッと笑った。
「確かにな。
あの監督もいいとこあるじゃん」
三日間の鬼の様なスケジュールが終わり、クタクタになった俺たちがミーティングの最後に言われたのは、
『せっかく大阪に来たので、巨大テーマパーク、ユニバーサルスタジオジャパンで丸一日遊ぶ』
という事。
もちろん、全員 諸手を挙げて喜んで、
実際俺も、若武のあの姿をガキと言えないぐらいにはワクワクしてる。
来たことなかったんだよな、USJ。
エリア内の至る部分に音楽が流れている。
一番有名なのは、比較的最近できたっていうハリーポッターエリアか。
「黒木、ハリーポッターのエリア行こうぜ!!」
「はいはい」
仕方なさそうにいう黒木も、どこか楽しそうで。
今 俺の目はキラッキラしてんだろうなと思ったら多少不服だが、まあいいや。
とりあえず、楽しむか!!
・
丸一日遊び、そろそろ閉演時間の近づいてきたころ。
俺と黒木は、数多いおみやげ屋の一店舗にいた。
とりあえず、KZのメンバーに何か買っていこうとなって、各エリアでそれっぽいものを見繕った。
まだ選んでないのが立花なんだよな……。
「アーヤって、こういうの似合いそう」
黒木が指さしたのは、真っ白な無地のパーカの真ん中に、ハローキティの顔がプリントされたもの。
「サイズ デカいんじゃね?袖とかぶかぶかだろ」
「分かってないね。そういうのを女子は萌え袖っていうんだよ」
燃え袖?
袖が燃えたらやばくね?
思ったことを言うと、何故か憐みの目で見られた。
なんだよ。
「じゃあ、こんなのかな」
おい、無視んなって。
・
色々見まわったけど、なかなかピンとくるものがない。
「この際、クッキーとかでも喜ぶんじゃないか?可愛かったらさ」
単純だし、あいつ。
若干投げやりに言った時、俺の目の端にあるものが映った。
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イズミ - 黒木君が泣くという発想がわたしにはおもいうかばなっかたので、すごいとおもいます。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page12 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
イズミ - アーヤが7人で見たらぎゅうぎゅうだよ。って言った後、「アーヤ最強。」と言われているのも面白かったけど、どいう意味かアーヤが分かっていないのが面白かったです。 (2023年3月13日 18時) (レス) @page6 id: 6ccf209779 (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - わ、待ってます! (2019年1月6日 0時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)
花畑(プロフ) - ずずさん» 了解です(笑)次の「誰も知らない物語3」で書かせていただきますね!いつになるかは分からないですが…その時はよろしくお願いします。 (2019年1月5日 21時) (レス) id: e150cc9add (このIDを非表示/違反報告)
ずず(プロフ) - 大丈夫です、嬉しいです!あ、いや、受け取らなくてもいいですよ…? (2019年1月5日 20時) (レス) id: 054a7adbe3 (このIDを非表示/違反報告)
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