ホウセキ×ト×トウゾク2 ページ5
ク「入るぞ。」
女がケータイに夢中になっていると、クロロ、パクノダ、シャルナークが部屋の入口から入ってきた。
ノ「団長、フランクリンはどうしたんだよ。」
ク「デカくて目立つからな、宿番をしてもらっている。ノブナガ、そいつで間違いないか。」
ノ「ああ。」
クロロは値踏みするように女を上から下まで眺めた。
女は不躾な視線を受けながらも笑みを浮かべクロロを見上げている。
ク「お前が生きる宝石か?」
『さあ、そのように呼ぶ方もおりんしたが、知りんせん。』
ク「そうか。」
『本日はどのような御用事で?見たところこの街へ来なさったのは初めてでありんしょ。今宵はわっちが持ちんすから遊んでいってくんなまし。』
女は懐から木板を取り出すと、部屋の中の人数を数えてその数だけ畳の下へ滑り込ませる。
カランカランと軽い音を立てて木板は落ちていった。
『お座りんす。今酒と食事を頼みんした。』
ク「……客相手に敷物もなしか?」
『ああ、申し訳ありんせん。奥の部屋に置いてありんすからお持ちくださいな。わっちは1人で歩けませんので用意できんせん。』
そう言って女は着物をめくり足を見せた。
両の足首のところには深く大きい切り傷が見えた。
脚の筋をえぐり歩行を不能にすることだけを目的とした傷そして、鎖につながった枷。
鎖の先は女の座っているすぐ後ろの柱につながっている。
鎖の長さから考えると隣の部屋まで移動することはおろか、入口や窓にも近づくことは出来ない。
パ「籠の中の鳥ね、酷い。」
『お優しいのでありんすね。』
女は口元を隠して、コロコロと鈴のように笑った。
ノブナガは首を傾げながらも人数分の座布団を用意した。
残り66時間
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カナ(プロフ) - ほんとにこの作品大好きです何度も読み返してます。また更新されるのをずっと待ってます! (2020年8月28日 12時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうたそ | 作成日時:2019年11月25日 20時