帰る場所護る場所 (ページ34)

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カンチ×ト×カンキページ34

フェ｢団長、アイツ吐いたよ。黒幕は無し、ちょと前に売り飛ばした宝に何か追跡の念がついてたて話したよ。それを追てきた奴らね。1人妙な奴いたネ。シャルナークが調べてるよ。｣

ク｢そうか、確かにあったような…気がするな。｣

フェ｢ここはもう長居したし、捨てるネ。他にも、何人か探してる奴居るらしいよ。｣

ク｢そうか、パクノダとフィンクスの体調が戻り次第移動するぞ。｣

フェ｢了解。｣

フェイタンは、麻袋を引きずりながら地下の部屋から出てきた。
そして、業務的な連絡をすると、麻袋を捨てに行った。

ノ｢ここの場所がバレてたのか。気が付かなかったな。｣

ク｢ああ、今回は俺の判断ミスだな。だから、そんなに気を病むな。｣

『怖かっただけよ。もう大丈夫。』

Aの手はまだ震えていた。

体も冷えきって髪や、顔に飛んだ返り血が固まっていた。

淡い桃色だった着物はどす黒い赤色に染まり、鉄の香りを放っている。

ク｢シャワーでも浴びてきたらどうだ？そのままじゃ気持ち悪いだろう。マチ連れて行ってやれ。｣

マ｢分かった。行くよA。｣

Aは、マチに腕を引かれ自室のシャワーへ向かう。

しかし、廊下から足音が聞こえてきた。

マ｢お、意外と早かったね。｣

フィ｢いつまでも寝てる訳には行かねぇだろ。｣

パ｢本当に不甲斐ないわ。Aがい無かったらどうなっていたか。あら、そこにいたのね。｣

ほんの少し顔色が悪いものの、元気そうに歩いてくるのは倒れていた2人だった。

Aは、マチに隠れるように立っていたが、2人の前に押し出される。

フィ｢ありがとな、助かった。｣

パ｢Aのおかげで助かったわ。ありがとう。｣

『良かった……2人とも冷たくて、本当に怖くて…』

フィ｢悪ぃな、まだまともに実践も積んでねぇのに。｣

フィンクスはAの髪を撫でるが、その手つきは少々乱暴で、血で固まった髪の束が乱雑に混ざる。

それを丁寧に解いてパクノダは微笑んだ。

パ｢本当にありがとう。けど、Aの方が年上なのに妹みたいね。｣

マ｢確かに、力も能力も強いのに守りたくなるから不思議だったんだけど、そういうことか。まあいいや、Aシャワー浴びるよ。｣

『ええ、2人ともしっかり休んでね。』

マチに腕を引かれAは自室に入った。

残された2人は顔を見合わせて笑うと、広間へ向かった。