カコ×ト×ホーム ページ17
パクノダはAに銃を向けた。
パ「これが私の過去よ。」
周りにいた何人かがパクノダの能力を説明しようと口を開いたが、Aの顔を見て微笑んで口を閉ざした。
Aは信頼しきった瞳でパクノダを見つめていた。
打ち込まれたのはパクノダの過去の記憶。
長い長い物語が一瞬で頭の中を駆け巡る。
流星街での過酷な生活。幻影旅団結成の頃の事。命を落としかけた仕事のこと。大切な人を失いかけた事。そして、つい最近Aと出会ってからこの瞬間までの全て。
『あなた達は……強いのね。』
パ「Aの事も教えてくれる?」
『正直、分からないの。よく覚えていないから。』
それでもと、Aが話したのは朧気な過去の話。
生まれ育った山奥の村の話。Aが忌み子である話。忌み子と呼ばれたのは容姿のせいであること。
村の人間は金髪と茶色の瞳。何故かAに対し暴力を振るう時は緋色に変ること。ヨシワラに売られてからのこと。厳しく美しい姐さんの事。足を斬られた事。そして、幻影旅団とであったこと。
『この顔は忌むべきものなの。だからあまり見ないでほしい。』
パ「忌むべきはその村の人間よ。」
ノ「パクの言う通りだ。」
マ「綺麗だよ。あたしは今の方が好きだな。」
かけられる言葉にAは頬を赤らめた。
ク「A、俺たちはお前の過去を知った上でお前の全てを受け入れよう。だから、俺たちを受け入れてくれるか?」
クロロはAに問いかけた。
犯罪者になる。
A級賞金首の生活は安心できるものでは無い。
ヨシワラにいた方が命を襲われる心配はない。
それでもいいのか。
今ならどこか安全な場所を。
クロロはそう考えていた。
『幻影旅団には入らない。』
Aの言葉にホームが凍り付いた。
フェイタンをはじめとする特攻組が身構えた。
『私はあなた達のために死にたい。私も島を出たのだから賞金首よ。殺しも襲われる事も怖くはない。だからこそ、形式上はあなた達とは別にして欲しい。』
Aはクロロが思っているよりも頭がよかった。
顔が割れているAが旅団に入ることで、旅団の負うリスクは格段に大きくなる。
だからAは旅団には正式には入らない。
『私は重荷になるから。』
ク「分かった。だが、蜘蛛のルールには従ってもらう。」
『ええ、構わないわ。』
ク「なら問題ない。Aは蜘蛛ではなく蜘蛛の巣だ。」
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カナ(プロフ) - ほんとにこの作品大好きです何度も読み返してます。また更新されるのをずっと待ってます! (2020年8月28日 12時) (レス) id: 653b7cacce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆうたそ | 作成日時:2019年11月25日 20時