猗窩座side・2日目�� ページ21
A｢あか……ざ……｣
Aの右手が俺の左頬に触れた
ハッと我に返る
(なんだ…幻聴……か…？)
A｢ごめ、んなさい……大丈夫だ、から｣
少し治まった咳の合間に
途切れ途切れに息をしながら
小さな声を絞り出す
A｢そんなに……悲しそうな顔、しないで…｣
……悲しそうな顔……？
俺が？
Aの瞳を覗き込むと
確かに悲しそうな
今にも泣き出しそうな
情けない顔をした自分と目が合った
(酷い顔だ……何故こんなに心が乱される)
しばらく抱きかかえながら背中をさすっていると
Aの咳は落ち着き、呼吸も安定してきた
｢……水は飲み込んだのか｣
A｢少し……お握りと一緒に飲み込んじゃった…｣
｢握り飯は大丈夫なのか｣
A｢たぶん…具が入ってればもっと良かったなぁと思ったぐらいかな｣
……………………
A｢イダッ！なんでデコピン?!｣
｢少しは警戒心を持て｣
A｢猗窩座が食べろって言ったんじゃん！……うっ…！ゲホッケホッ…！｣
｢でかい声を出すな。落ち着け｣
A｢誰のせいだよ……｣
ブツブツ文句をならべるAを適当にあしらいながら
顔色や指先を観察する
目立った変化はない
たいした毒ではなかったのか
『早く結論を出せ』と
脅しのつもりだったのかもしれない
(小賢しい)
｢おい、どこか痛かったり苦しかったりするか｣
A｢うーん……大丈夫だと、思う｣
少し寝ていろ、とAを横たわらせ
竹筒を確認する
よく見ると、飲み口の部分が変色している
飲み口に毒を塗ったのか
バキッと竹筒を半分に割って
(後ろで｢馬鹿力…！｣と呟いたのは聞かなかったことにしてやる)
残っている水を口に含む
(…やはり水は普通の水だ)
｢飲み口に毒が塗ってあったようだ。残っている水は問題ない。飲むか？｣
半分に割った竹筒をAに差し出す
A｢えっ？あ、飲みたいけど……｣
｢けど、なんだ｣
A｢飲みたいけど……竹筒がバキバキすぎて、それで飲んだら怪我しそうだなぁと…なんかごめん……｣
何故謝るのか分からんが
力任せに割った竹筒は尖っていて
確かに口に刺さりそうだ
他に水を移すものは無さそうだが……
あぁ
ふと思いついて
竹筒を持ったままAを抱き起こし
残っている水を自分の口に流し込んだ
A｢は？｣
なんであんたが飲んでんの？
と言いたげにポカーンと開いた口に
迷うことなく口付けた
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ゆあな(プロフ) - てふてふさん» てふてふさん(^^)コメントありがとうございます！私も無限列車編を見て鬼滅熱が再び燃えております(｀･ω･´)読んでいただけて嬉しいです(*^^*) (2021年9月27日 19時) (
レス) id: c561953436 (このIDを非表示/違反報告)
てふてふ - 完結から時間が経ってからのコメントで申し訳ないですが、無限列車編TV放送で再燃して読ませていただきました！ぽろっと涙が溢れるストーリーと、裏シーンはどきどきが止まらず本当に腰が砕けそうでした……！続編含め、素敵な作品をありがとうございました！ (2021年9月27日 14時) (レス) id: 2bb0e08beb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあな(プロフ) - まりも。さん» まりも。さん(*^^*)なんて嬉しいお言葉…涙出るくらい嬉しいです！ありがとうございます(T^T) (2021年2月24日 19時) (レス) id: 728d21b7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まりも。(プロフ) - もう何度こちらの作品を読んだことでしょう。大好きが止まりません(作品も猗窩座も) (2021年2月24日 13時) (レス) id: 1dc894a7c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあな(プロフ) - まゆまゆさん» 嬉しいコメントありがとうございます！私も猗窩座大好きなので、ホントに私の欲望と願望を詰め込みました(笑)現実になってほしい…(o´艸`) (2021年1月27日 12時) (レス) id: 728d21b7e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆあな | 作成日時：2021年1月11日 20時
