67話 ページ17
14年前の冬
母を失って半年。俺は心に母を亡くしたという喪失感を抱えたまま親父の言う"訓練"に明け暮れていた
母を失って親父は変貌した
守れなかった責任感、一人で逝った悲しみ
度重なる感情をコントロール出来なくなった親父は俺に普通の人間では到底出来ないような過酷な訓練を押し付けるようになった
あの時は親父に歯向かう隙も余裕もなかったがある日、
限界に達した俺は小さいながらに必死に言葉を並べて反抗した
『と、父さん。もう...無理だよこれ以上は、』
父「何を言ってる!!これしきのことで弱音を吐くな!!」
『母さんだったら...そんなこと言わない、』
父「...やめろ」
『母さんだったら...』
父「黙れっ!!!
お前の母親はもう居ないっ!!」
4歳の俺に現実を突き付けるには十分過ぎる言葉だった
『っ!!』
俺は涙を流しながら無我夢中に走った
走った先は母の墓
『母さん。どうして死んじゃったの?僕もう...苦しいよつらい...』
母の墓の前で声を抑えながら泣いた
母が俺の背中に向かって"ごめんね"と言ったような気がした
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えびフライ(プロフ) - 金木犀さん、コメントありがとうございます!楽しみにして頂けて嬉しいです。更新頑張りますのでよろしくお願いします ! (2021年12月28日 10時) (レス) id: 1e43bdb15f (このIDを非表示/違反報告)
金木犀 - 次の更新楽しみです! (2021年12月28日 0時) (レス) @page1 id: b5d4ecbe80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えびフライ | 作成日時:2021年12月27日 0時