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季節は秋。日が落ちるのは早く、夕方頃には辺りは暗くなっていた。
私は透さんの病室のベッドサイドで涙を流し続けていた。
心拍数を伝える無機質な機械音と、私が鼻をすする音だけが部屋に響いていた。
その時、
人の気配がして私が顔を上げると、全身黒で身を包んだ男が、拳銃をこちらに向けていた。
｢…だ、誰ですか…？｣
突然の男の登場に私の声は震えて、顔は青ざめていた。
男は私の怯えた反応に慣れているらしく、顔色ひとつ変えずに透さんに銃口を向けた。
それを見て、私は咄嗟に飛び出す。
『だめ！やめて！』
パンッ！パンッ！
躊躇なく拳銃から私の胸に弾丸が放たれ、私はその場に倒れた。
床にじわじわと赤い液体の水溜まりが広がっていく。
そして男は、ベッドに近づくと、同じように胸の部分に焦点を当てて、
1発、
2発、
3発。
耳を塞ぎたくなるような音が響いた。
布団に赤いものが染み込んでいくのを見届けて、男は去っていった。
男は病院から出ると誰も近くにいないことを確認し電話をかける。
｢…俺だ。任務完了した｣
＜ちゃんと始末出来たんだろうなァ＞
｢間違いなく。事前情報通り、近くに女がいたから口封じにそいつも殺した｣
＜…それでいい＞
男は電話を切ると、組織の拠点に戻るべく移動し始めた。
彼にとってこのような任務は珍しいことではなかった。
普段の任務と何ら変わりなく、滞りなく遂行しした。
男は車をいつもの場所に停めて建物の中に入り、目を見開いた。
そこはもぬけの殻だった。
パソコン、書類、金庫のみが部屋から消えていた。
普段この場所に人が誰もいないなんてことはありえない。
そして争ったような形跡もない。
つまり、全員が大事な物だけ持ってこの場所を出たのだ。
遠くから、パトカーのサイレンが聞こえる。
そこで男は気づいた。
自分は組織に捨てられたのだと。
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ピカチュウ - 面白いです！！安室が、目を覚まさないまま終わりは嫌です。だから、更新頑張ってください！！！ (2020年9月15日 6時) (
レス) id: 59772e939d (このIDを非表示/違反報告)
まな(プロフ) - 続き待ってます！ (2020年8月20日 11時) (レス) id: b4debc2124 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - 続きが気になるところで終わらせますね！？更新頑張ってください！ (2020年6月5日 11時) (レス) id: da120451b3 (このIDを非表示/違反報告)
MONACA(プロフ) - 続きはないんですか？？？ (2020年4月13日 14時) (レス) id: 21fce29ea8 (このIDを非表示/違反報告)
空白@吹部@Tp@不定期浮上(プロフ) - こういうラストってありなんですか、、、！？(混乱) (2020年4月11日 7時) (レス) id: 16e27b9642 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：椿 | 作成日時：2020年1月29日 14時
