貴方に溺れて1(太宰) ページ10
「おい、A!彼奴を知らないか!?」
優しく、春の陽射しが照らす探偵社に、騒々しい声が響いたのは、私が探偵社に出社した八時半過ぎである。
その声の主は、眉間に皺を痩せた国木田さんだった。
「如何したんですか、国木田さん?」
おおよその予想がついている私は、鞄から必要な物を出し、整理しながら訊く。
「太宰の奴が、一向に出社して来ないのだ!」
____矢張り・・・太宰さんか。
私の読みは当たっていたらしい。
「でも、何時もの事じゃないですか?」
太宰さんが出社してくるのは、大抵九時近くだ。
別に今の時間帯に居なくても、何ら不思議では無い。
「否」と国木田さんはかぶりを振ると、わなわなと拳を握り締めて言った。
「今月で、遅刻が二十回。無断欠勤が五回。そして・・・早退が五回だ!!半月以上連続で遅刻してくる、社会人が何処にいるのだ!!?此処が探偵社でなけれは即刻クビだぞ?!」
そもそも、太宰さんは面接の時点で採用されなさそうだなと、私は一人怒る国木田さんを見て、密かに思った。
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聴(プロフ) - テツさん» うわぁぁぁぁ最高........!ありがとうございます! (2018年3月10日 23時) (レス) id: 2084af5cf6 (このIDを非表示/違反報告)
テツ(プロフ) - 聴さん» ゴーゴリと夢主のお話ですね・・・!了解です! (2018年2月8日 19時) (レス) id: d776172fc0 (このIDを非表示/違反報告)
聴(プロフ) - ゴーゴリと猫系夢主のお話みたいです....!いつも口面つけてるっていう設定があると尚(ごめんなさい完全にうちの夢主でした黙ります) (2018年2月7日 12時) (レス) id: 2084af5cf6 (このIDを非表示/違反報告)
Sea - ア゛ア゛ア゛ゴーゴリさんしんどい (2018年1月27日 9時) (レス) id: c676ee4e9b (このIDを非表示/違反報告)
テツ(プロフ) - 奈槻さん» 有難うございます!!楽しみに待っていてください! (2018年1月23日 9時) (レス) id: d776172fc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テツ | 作成日時:2018年1月14日 19時