sugar19.坂田銀時 ページ20
『A、おいで』
銀ちゃんは、私に優しい。それがどうしてなのか分からなかった。だって私たちは幼馴染みでも恋人でもないのである。
単に高校が同じで、大学も同じなだけの私たちは世間で言うと「友達」なのではないだろうか。
『この前見たいっつってた映画、明日見に行こうよ』
そう言って私の髪を撫でては、柔らかく微笑む。きっと彼が優しくするのは意味があるのだ。
思い当たることが一つあり、それは私たちがまだ高校生だった時に私が当時付き合っていた人にフラれて泣いていたところを銀ちゃんが慰めてくれたのだった。
『大丈夫』
『お前の良さは俺が一番分かってっから』
「な?」と涙を拭いてくれた銀ちゃんが彼氏だったら私は幸せなんだろうなあ、とその時思ったのである。
私はそれを口にしてしまったのかまでは覚えていないが、多分これをキッカケに彼は私に優しくしてくれていた。
泣きたくなるくらいの失恋をしたから、銀ちゃんが優しくしてくれるなんてどれだけ彼はお人好しなのだろう。
いつも「おいで」と私を呼んでくれるからこそ自分は此処に居るし、居ても良いんだなと思えるのだ。
『……本当、銀ちゃんが彼氏だったら良いのに』
『は?』
思わず零れてしまった言葉に、彼は眉を寄せる。ヤバいことを私は言ったつもりはないが、そんなに私の彼氏になるのが嫌なのか。
「ごめん」「冗談」だと笑って誤魔化そうと銀ちゃんから離れようとするも、彼は放してくれない。
『え、俺お前の彼氏じゃねェの?』
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ハル(プロフ) - なな天パさん» いいえ〜! ね、本当に教師との恋愛って憧れるけど実際どうなのかなー、と考えながら作った結果がなんだこれって感じになってしまったのですが、そう言ってもらえるととてもありがたいです(´ ∀`) 閲覧とリクエスト、ありがとうございました (2018年1月6日 11時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
なな天パ(プロフ) - ハルさん» リクエストを受けて下さりありがとうございます!夢主ちゃんが冗談が嘘って言った後の松陽先生の確認の行動が可愛かったです。あと、最後、二人でひとつのブランケットって言うのがすっごい良かったです。全部ひっくるめて最高でした!本当にありがとうございます!! (2017年12月30日 20時) (レス) id: 63c427bf32 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 紫蘭さん» 儚すぎて書き終わった瞬間に「ううん」と首を捻ってしまうくらいのあれですね……(;´д`) バイオバザードとかやってたんですか? それはそれでいいクリスマスだと思いますよ!自分の好きなことをするのが一番です! こちらこそ閲覧ありがとうございました( ´ ∀`) (2017年12月30日 11時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 銀皐月さん» まじか!ありがとう!! もうハルとして見てもいいよ笑 どうせそっちも何にも変わらないハルだし笑 うん、頑張るね! あっちでも夢書きやってるから、また時間があったら見に来てくださいな(^人^) ありがとう (2017年12月30日 11時) (レス) id: 645308de9c (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 儚いのがまた良いですね。私好みです笑 ちゃんとクリスマスになってますよ!!こんなクリスマス…羨ましいです…。私なんて、前日も当日もゾンビから世界を守ってましたから笑 でもハルさんのお陰で最高のクリスマスになりました!!ありがとうございます! (2017年12月27日 15時) (レス) id: 684ce788b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/harumemory
作成日時:2017年9月5日 18時