185日目 ページ34
小さい声で、しかし二郎にもちゃんと聞こえる声量で三郎は「ごめん、」と呟いた。それに一郎はふっと微笑みを零す。
それに比べ割と素直に謝ってきたことに驚く二郎と一椛。
一郎「っし。仲直りは済んだか?」
三郎「はい。お手数をお掛けしてすみませんでした。」
三郎は一郎に頭を下げ帰ってきた時よりしっかり一郎の目を見て返事をした。
それに満足したのか一郎は三郎の頭に手を置き「ちょっと話してくるから待っててくれ」と銃兎の方へ話に向かった。
綾瀬「………………さぶろーたよかったね」
三郎「何がだよ」
綾瀬「頭撫でてもらえてすごい嬉しそうだもんね」
三郎「なっ……!!!それは、ほら、違う!!」
二郎「なんで三郎だけ……」
一椛「え、そこ張り合うの……?」
4人でワイワイしている横目に一郎は銃兎に頭を下げた。
一郎「入間さんすんません、うちの三郎が……。わざわざ送ってくださりありがとうございます!」
銃兎「いえいえお気になさらず。むしろお礼を言うのも謝罪をするのもこちらの方ですよ」
一郎「?」
銃兎「勝手に家に連れ込んだ挙句、帰らせるどころかご飯まで。その後もずっと綾瀬の相手をしていただいたみたいで」
「すみませんね。」と銃兎は困ったように微笑みをこぼした。そしてそのままその視線を綾瀬に移し「帰るぞ」と声をかける。
その声に振り返る綾瀬の顔はいつもの真顔より少し口角が上がってしまっている。それに一椛も気づき首を傾げた。
一椛「?入間何変な顔してんの??」
綾瀬「へ、いや、別に」
二郎「なんか顔ニヤけてねぇか?」
綾瀬「よし、お兄ちゃん帰ろう」
そう言って綾瀬はせかせかと銃兎の手を引き車に戻ろうとする。なんとなく綾瀬の気持ちを察した銃兎は仕方ない、と言わんばかりに「そうだな」と返した。
銃兎「では、失礼します」
一郎「あざした!」
保護者同士挨拶交わしたし、さぁ帰ろう。と、車に乗ろうとした瞬間。三郎が綾瀬に声をかけた。
三郎「綾瀬。」
綾瀬「?」
三郎「今度遊ぶ時は、その、事前に連絡するから」
綾瀬「いやそんなわざわざ連絡しなくても山田に言ってくれたら……」
三郎「友達、なんだろ。連絡するから!!じゃあな!!!」
三郎はそれだけ言って家の中に逃げていった。それを見て一椛も「あ、あたしの方が仲良いんだからね!?!?譲らないから!!」と走って三郎を追いかけた。
234人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ヒプノシスマイク」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
suzusen(プロフ) - ゆゆさん» 入間ちゃんが「誰だって天変地異起こしちゃうよね、分かる」と言ってました()意外と平均点以上取るのってまぁまぁ難しいですよね(笑) (2020年1月2日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 入間ちゃん、心配するな。私なんて昔算数だった時に10点とったことあるんだから(( 今でもテストの多くは平均点以下だし← (2020年1月2日 23時) (レス) id: 0ad758797f (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ♭れもんさん» そうなんですよ、気づいたらもう6まで.......。優しい皆さんのおかげです!えええええ嬉しすぎます!!!そんな!そんな!私も大好きです.......!!!ほんとに!自分が読みたいものを書いてるだけなので!!あ"ぁ!!嬉しい!!これからもよろしくお願いします!!! (2019年12月30日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
♭れもん - もうシリーズも6になっちゃうんですね…すごいです!こんなに話を続けられて、私も個人的にの小説ですが、suzusenさんのようなをモットーにがんばりますっ!応援してますっ!大好きです← (2019年12月29日 1時) (レス) id: d67f03efe8 (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ヒロアカ、ヒプマイ最高!!さん» わあ!!コメントありがとうございます(^^)今年中には続編頑張ってあげます!!!!お待たせしてすみません.......。応援ありがとうございます! (2019年12月26日 17時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:suzusen | 作成日時:2019年6月22日 10時