165日目 ページ14
二郎side
「そろそろ寝るか」と兄ちゃんに言われたのがつい数分前。俺は寝る前に一椛の様子を見ようと自分の部屋に入る前に一椛の部屋に入った。
部屋の中は暖かいって言うより暑かった。まだ暖房つける時期でもねぇのに。相当寒かったのか?
一椛「うっ…………や、…て……め、なさ…………」
二郎「一椛……?」
声がしたから電気をつけると一椛が汗だくでうなされていた。急いで駆け寄ってデコを触った。
二郎「あっつ……!おい。起きろ。おい!おい!!!!一椛!!!!!」
一椛「っひ……ぁ、………………じろ…に………」
二郎「待ってろ、今兄ちゃん呼んで((一椛「ごめ、なさ……」……は?」
触ってみた感じ意味わかんねぇくらい熱かったし急いで兄ちゃんを呼ぼうと思った。俺の判断は間違ってねぇはず。
だから立ち上がって部屋から出ようとしたその時。一椛の言葉で体が固まった。
一椛「も、っと…………が……ばる、から…………す、すて……ない…で…………」
そうだ。こいつ熱出したら昔のこと思い出して弱くなるんだった。こうなった理由は俺も兄ちゃんも三郎も知ってる。
どれだけ俺達が否定の言葉を並べても一椛はそれを受け入れず自分がダメな人間だっていう思考にたどり着く。
それをどうにか出来るわけじゃないのがもどかしいんだ。どうしようか悩んでいると一椛がゆっくり俺の方に手を伸ばしてきた。
一椛「おね、が……っ…………じろ、にい……い…かな、いで…………」
じろ兄。中1くらいまでの俺への呼び名。助けを求めて縋る時ほどよく呼ばれる。そうやって呼ばれると俺は、お前の手を取ることしかできないんだよ。
ベッドの近くへ戻ろうとした時、一椛がボソボソと何かを話し始めた。
一椛「い、きる………かち、ない……あた、し…………っ、たす、け…る…………わけ、な……のに………………。」
あぁ、そうだ。忘れてた。こいつ頭の中で考えてることが全部口に出始めるんだ。ゆっくり言うその言葉は残酷で。
一椛「こ、なの…………し……っん、だ……ほ…………ぅ、が…………ま、し((二郎「一椛。」
苦しさとか辛さとか口に出してお前が楽になるなら別にいいんだ。けどな、
二郎「死んだ方がマシとか言われたらじろ兄は悲しいよ」
俺はそう言って目の前の落ちかけた妹の手を握った。
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suzusen(プロフ) - ゆゆさん» 入間ちゃんが「誰だって天変地異起こしちゃうよね、分かる」と言ってました()意外と平均点以上取るのってまぁまぁ難しいですよね(笑) (2020年1月2日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ - 入間ちゃん、心配するな。私なんて昔算数だった時に10点とったことあるんだから(( 今でもテストの多くは平均点以下だし← (2020年1月2日 23時) (レス) id: 0ad758797f (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ♭れもんさん» そうなんですよ、気づいたらもう6まで.......。優しい皆さんのおかげです!えええええ嬉しすぎます!!!そんな!そんな!私も大好きです.......!!!ほんとに!自分が読みたいものを書いてるだけなので!!あ"ぁ!!嬉しい!!これからもよろしくお願いします!!! (2019年12月30日 23時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
♭れもん - もうシリーズも6になっちゃうんですね…すごいです!こんなに話を続けられて、私も個人的にの小説ですが、suzusenさんのようなをモットーにがんばりますっ!応援してますっ!大好きです← (2019年12月29日 1時) (レス) id: d67f03efe8 (このIDを非表示/違反報告)
suzusen(プロフ) - ヒロアカ、ヒプマイ最高!!さん» わあ!!コメントありがとうございます(^^)今年中には続編頑張ってあげます!!!!お待たせしてすみません.......。応援ありがとうございます! (2019年12月26日 17時) (レス) id: 2d79256d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suzusen | 作成日時:2019年6月22日 10時