参拾漆 ページ37
柔い雪肌を俺の痕で汚したい、と言う本能と少し残っていた理性が激しく葛藤する。
俺の下で少し触られる度に可愛く声を漏らす妹。
「…っは、A…！逃げて、くれ！」
「お兄ちゃん…」
そうじゃないと、俺は必ず後悔する。Aの為にも。
頭で考えている事と、体がまるで連動しなくて。
手は勝手にAの襟元に忍ばせようとしていた。
「……お兄ちゃん」
「っん」
Aは俺と口を合わせた。
ぎこちなく本当に一度、当てるだけの接吻で。
Aがそうしたと思ったら、不思議な事に体の熱が冷めていった。
くらくらと痺れる理性も正常を取り戻し我に返った。
「A、俺…」
「聞いて…私、」
「…すまない」
俺には、長男の資格が無い。
二言を残して、病室から去った。
Aの俺の名を呼び、追いかけてくるのが匂うが俺は逃げた。
何て事をしてしたんだ。
結局、俺は今までもAの為だと言い続けて自分の欲を満たしていたんだな。
怪我をした頭がずきずきと痛んできた。
「ごめん、本当にごめん…」
会わせる顔が無い。
手に未だ残る、Aの肌の感触が忌々しかった。
ー
ーーー
ーーーーー
「(きっと、お兄ちゃんは誤解してる。自分のせいでああなってしまったと。
私の体質のせいなのに)」
遠くに見えたAちゃん。
丁度良いや、一人だし。
そろりと背後から近づいて今にも泣き出しそうな背中を抱き締めた。
「そんなに悲しそうな顔してどうしたの？」
「っ…鬼……！」
Aちゃんは俺に捕らえられて抵抗するが驚く程弱い力だった。
こんなに弱い鬼初めて見た。思わず笑っちゃうくらいだ。
「俺に着いてきてくれたら良いことあるよ」
「…」
これ以上に無い怪しい言葉で誘うが反応無し。
隙を見極めて逃げようとしているのか。
そんなの不可能なのに。
「まぁ、単刀直入に言うと着いてこないと死んじゃうよ？ってとこだね」
こんな脆い体、指一本で潰せる。
俺の腕の中で何も反応を見せなくなったAちゃん。代わりに涙が流れていた。
鳴女ちゃんに頼んで、Aちゃんを城へ連れた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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にゃるす。(プロフ) - 最高でした！！細かい描写とキャラ達の心情が凄く心に刺さりました！！こんな素晴らしい作品を作ってくださり有難うございます！！！ (2023年1月30日 21時) (
レス) id: fbac834549 (このIDを非表示/違反報告)
Turtle(プロフ) - 色々とやばかったです、、、｡ﾟ(っ´;ω;`ｃ)ﾟ｡ (2020年11月30日 23時) (レス) id: ae287d31c5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - 最高です！義勇好きにはたまりません！最高です！ (2020年8月7日 14時) (レス) id: c22bf512a4 (このIDを非表示/違反報告)
リーのアニメ部屋 - アアアアアアアアアア！！千寿郎好きだから感謝！頑張って！ (2020年8月5日 3時) (レス) id: 9f28f3c3ee (このIDを非表示/違反報告)
暁明(プロフ) - 銀時さん» 読んで楽しんでくださって嬉しいです。面白いお話作り頑張りますね。 (2020年4月28日 13時) (レス) id: 14dbba7e04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ice.11 | 作成日時：2020年3月28日 15時
