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ギリギリと音がなったと思えば、刀が私たちに向かって振り下ろされた。
「逃げてェ!!」
泣き叫ぶ声が耳に残る。
先ほどよりも遥かに素早い刀の動きに、私は目を開く。
「操られているから...!!動きが全然違うのよッ、私たちこんなに強くなかったッ!!」
ゴキゴキと音がすれば関節がありえない方向に曲がっているのが確認できた。
ギリギリと音が増え、視線をそちらに向けると別の隊士が立ち上がっていた。
「こ、殺してくれ...ッ、手足も、骨が内臓に刺さっているんだ...ッ、動かされると、激痛で、耐えられないッ!!どの道もう...死ぬ、助けてくれ、トドメをさしてくれ」
その声に胸が痛くなった。
「よしわかったァ!!」
「待ってくれ!!なんとか助ける方法をッ」
『そう言っても、ここで足止め食らってちゃ意味がない』
「考えるから待ってくれ!!」
一瞬考えたようなそぶりを見せた炭治郎は、走り出しぐるぐると動き出した。
「てめ!!何をぐるぐると逃げ回ってんだ!!ふっざけんじゃねぇ!!」
すると炭治郎は隊士に方に向き直ると、その勢いで懐に入り込み木の枝へと引っ掛けるように投げた。
「なんじゃそれェ!!俺もやりてェ!!!」
それを見ていた伊之助は、うははと叫びながら人を持ち上げ木の上にのせた。
ギギギギ
『...音が違う』
そういい木の上に放り上げられた隊士を見やれば、バキッと嫌な音がした。
全員の息はもうない。
「あぁぁぁあ!!!畜生ッ、みんなやられたじゃねぇか、、、よ」
炭治郎の只ならぬ雰囲気に伊之助も口を閉じた。
『行こう??』
手を合わせる炭治郎の肩に手をのせる。
「あぁ」
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人形師(プロフ) - 凄く面白いです!無限列車編書いてほしいと思いました。自分のタイミングで良いのでいつか書いてください。 (2020年3月2日 13時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおいろ | 作成日時:2020年2月10日 8時