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15【那田蜘蛛山編】 ページ15

「待ってくれ!!ちょっと待ってくれないか!!」

その声にびっくりして私たち足を止める。前を走っていた炭治郎と伊之助はこちらを振り返った。

空はもう暗く、目的地だった那田蜘蛛山はもう目の前だった。


「善逸、どうしたんだ??」

「怖いんだ!!目的地が近づいてきてとても怖い!」

炭治郎の問いに、私の横にいる善逸はそう叫んだ。

「何座ってんだこいつ、気持ち悪りぃ奴だなァ」

「お前に言われたくねぇ猪頭ァ!!目の前のあの山から何も感じねえのかよォ!!」

半泣きになりながら山を指差す善逸。そう言われて私たちは目の前の山を見やる。

「しかし、こんなところで座り込んでも、、、」

「やっぱ気持ち悪ぃ奴」

「気持ち悪くなんてない!!普通だァ!!俺が普通で、お前らが異常だァ!!」

泣き叫ぶ善逸に私はどうするのだろうかと、善逸の横にしゃがみ込んで手拭いで涙を拭いてあげた。


「!!」

すると炭治郎が何かを感じたのか、ピンッと緊張の糸を張り振り返った。

「なんだこの匂いは」と呟くと走って山の方に向かう。

『えぇ、、、』

「俺を、俺をひとりにしないでェ!!!」

その後に続くように私たちも立ち上がり背を追う。


「た、助けて」

山の入り口、そこに倒れていたのは刀を持っている鬼殺隊員だった。

「大丈夫か!どうした!!」

炭治郎と伊之助が隊員に駆け寄ると、スッと何かに引っ張られるように上に引っ張られていった。

『...』

「繋がってた、俺にも、助けてくれェェ!!!」

山の中に消えていった隊員に私達は口を閉じる。

明らかに只事ではない状態を誰もが感じていた。


「俺はいく」

すると炭治郎の肩を押すように、一歩前へと伊之助が出た。

「俺が先に行く。お前はガクガクしながら後ろをついてきなァ。腹が減るぜェ」

「伊之助、、、」

『私も行くよ』

「A、、、」


後ろにいる善逸の方を振り返る。

『善逸は来ないの??』

「なんでAちゃんも怖くないのォ?!」

『じゃ、気をつけてね』

そういって手を振った。

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人形師(プロフ) - 凄く面白いです!無限列車編書いてほしいと思いました。自分のタイミングで良いのでいつか書いてください。 (2020年3月2日 13時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あおいろ | 作成日時:2020年2月10日 8時

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