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No side
二十二時。ようやくバイトを上がり帰路に着く。電車に三駅ほど揺られ、最寄り駅に着きフラフラと歩く。家の方向ではあるが、少しの寄り道の目的地を目指す。
目的地であるいつもの公園のベンチに腰を下ろす。
はぁ、とため息をつきながらバッグの中から煙草を取り出す。
この公園に寄る理由がこれである。この公園は今どき珍しい灰皿が設置されている。家では吸えないし、バイト先で吸っても構わないと言われているが早く帰りたいが故、たまにここに寄ってストレスを発散している。
煙草を咥えメンソールのカプセルをカチッと噛み潰しライターで火をつける。
すぅ、と吸い込むと美味な煙が口腔から肺にかけてを支配する。
Aはこの瞬間が、人生で感じる唯一と言えるほどの幸福だった。
最初はバイト先の先輩のを一本貰っただけのはずなのに、もうこれなしでは生活出来ないほどになっていた。
とは言っても週に二回か三回、多くても五本吸う程度だが。
手に持つスマホを眺めながら幸福を感じていると足音がこちらに近付いてくる。気にせず吸っていると長身の男が隣に無言で座ってきた。
人に迷惑をかける気は無いので咥えていた煙草を灰皿に押し付ける。
「ねぇ、それ、美味しい?」
急に話しかけられ、少し戸惑ったが、うん、まぁ、と適当な返事をする。
「へぇ、そうなんだ。俺煙草吸ったことないからわかんないけど」
自分から話しかけておきながら他人事のように聞いている隣の彼。名前ぐらい名乗ったらどうなのだと思いつつも隣にいて嫌悪感はなかった為話を続ける。
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ヤナ - ヤバすぎ、、、、倫ちゃんがタバコとか、、、、想像するだけでにやけてまう、、、、 (2021年4月8日 17時) (レス) id: 4f2b53094b (このIDを非表示/違反報告)
煙 - 初めまして、コメント失礼します!夢主ちゃん惚れました(((更新楽しみに待ってます!応援してます!!! (2020年12月20日 3時) (レス) id: f55a523df1 (このIDを非表示/違反報告)
柊 - 神作品降臨ですわ....ありがとうございます!!! (2020年12月19日 19時) (レス) id: 98cd497361 (このIDを非表示/違反報告)
ナツカぬ - めちゃくそ面白いです!更新頑張って下さい! (2020年12月19日 10時) (レス) id: 00b7d99141 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とうか | 作成日時:2020年11月15日 4時