１６ ページ16
.
陽射しで目を覚ますと目の前にはワカくんの胸板があった。
細いのに筋肉のある身体に胸が高鳴った。
素肌のままの胸に頰を寄せた。
「……オマエさぁ」
頭上から聞こえたワカくんの寝起きの掠れた声に顔を上げた。
「おはよ」
「はぁー」
挨拶したのに溜息で返されてしまった。
「ワカくん、シャワー浴びたい」
「んー」
パンツだけ履いたワカくんがふわふわのタオルと着替えを投げてきた。
「一緒に入る？」
「また襲って欲しいのかよ」
「ガキには興味ないんじゃないの？」
試すように言うと触れるだけのキスをされた。
「……好きな女は別」
驚いて目を瞬いているとワカくんに脱衣所に追いやられた。
はっきりと回らない頭をすっきりさせる為に熱いシャワーを浴びた。
ボディソープなどを借りるとワカくんの香りに包まれた。
シャワーを浴びると熱々のコーヒーが淹れられていた。
「シャワーありがと」
「ん」
寝起きの顔ですらカッコいいのはずるいと思う。
コーヒーに口をつけるとほろ苦さが口に広がった。
「苦い」
「ガキかよ」
そう言いながらも砂糖とミルクを出してくれた。
「子供じゃないもん」
「……ガキのままでいてくれよ」
矛盾するワカくんに口を尖らせた。
「シャワー浴びたら送るワ」
シャワーに向かうワカくんを見送った。
「……好きな女ってどう言う事だろ？」
シャワーを浴びたワカくんがバイクで家まで送ってくれた。
「A」
「うん？」
何か言いたげな顔で見てくるがその先を聞くことは出来なかった。
ワカくんの手がクシャクシャと私の髪を撫でた。
「またな」
「うん。またね」
走り去るザリの排気音を聞きながら家に入った。
携帯を開くとココくんからのメールが入っていた。
『１０万な』
今回の情報料の事だろう。
『何発分？』
と送ると『ふざけんな』と返ってきた。
それでも3日後に指定されたのはいつも会うホテルの名前だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 126人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月華(プロフ) - 寧珠*さん» そんな初期から見てくれてたんですね！ありがたいです。こんな過疎地でねじゅちゃんの目に止まるなんて頑張って良かった！笑 (2022年9月30日 23時) (
レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 月華さん» 実は最初から読んでて、お気に入り登録も2人目とかだったような…ねじゅが月華さまの作品を読まないわけには参りません…！ (2022年9月30日 19時) (レス) id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 寧珠*さん» コメントありがとうございます！！ねじゅちゃんに読まれてたのにはびっくりだけど気に入って貰えたなら良かった〜！続きもノープランだけど頑張ります！！ (2022年9月30日 19時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
寧珠*(プロフ) - 意味があるのかは不明ですが、読む度に評価いれるくらい好きです♡続きが楽しみだ…！ (2022年9月30日 11時) (レス) @page42 id: 7da35a518d (このIDを非表示/違反報告)
月華(プロフ) - 咲良さん» わーい！コメントありがとうございます！無理くりイザナと絡めちゃった！ここからヤンデレ始まるか！？全くのノープランです！ (2022年9月15日 8時) (レス) id: cb2ce3c237 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：月華 | 作成日時：2022年8月19日 11時
