【HQ】雑な扱い=愛情の裏返しってわけではないらしいけどそれどころではない

49.せ ページ7

「何頭抱えとん」

『……え、あぁ、治くんおはよう』

「おはよーさん。さっきの会話聞いとったけど
好きな人固まったんやなぁ。おめでとう

途中参戦やけど井上さんがモテとんのはよくわかったわ」


聞かれてた………？？？ってヤバくないか
深刻なこと相談したつもりだったから普通に第三者に聞かれてて驚いてるんだけど


『いや、でも』

「なんや」

『それが誰だったか思い出せない』



…………治くんの顔がすごいことになってる
素晴らしい顔立ちをしてらっしゃるのにかなり歪めてはる

イケメンの怒った顔怖い。怖い
何言われるんだ。怖い




「…………はあ？井上さんアホやろ」


ウッッッッ！！！！！

▼ かいしんのいちげき を くらった ！


「普通忘れんやろ頭ん中どないなっとん？」

『ごめんなさい』

「恋愛初心者にも程があるね」

『うわっびっくりした。角名くん』


ヌッって出てくるのやめてほしい。ていうか角名くんまで聞いてたのか


「そういえば昨日侑が"イノウエに振られたー。イモの分際で"って嘆いてたけど、なんで？」


私かなりひどいこと言われてないか
しかもあれは私じゃなくて孤爪くんだしな……


『それは全部私のせいになってる感じ？』

「聞く限りはそうやな」

『えっと断ったのは私じゃなくて』



「おれだよ」

『なんで？！？！』

「あ、音駒のセッター」

「おれが井上と食べたかったから断った、それだけ
…じゃ」



そう言い残してスタスタと去っていく孤爪くん。
助けてくれたのか……ありがとうございます
早起きだな

にしてもすごいタイミング

2人とも目をぱちぱちさせてる


『ってわけで、』

「井上さんってセッターから告白されてんねんな」



…………確かに
言われてみれば矢巾も菅原さんも孤爪くんもセッターだ


「まあそれがどうしてんって話やけど」

「確かに、なんか面白いね」

「やろ。セッター以外は告ってなさげやしな」

「セッター攻めるね」

「セッターの"せ"は攻めるの"せ"」

「おもしろ。じゃあミドルブロッカーの"ミ"は？」


おもしろくない


「ミッドランドスクエア」

「名古屋民誰もいないから」

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