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『空手部の顧問…ねぇ…。』
「は、はい。先生、空手の経験者って…。知ってると思うんですが空手部の顧問、今休職中で…」
確か空手部の顧問である教師は母親の介護が必要となった為休職届を提出していた。
その為、指導者がいない中今は独学で練習中だと言う。
『申し出は嬉しいけど、辞退させてもらうよ。』
「え、何でですか…!?」
『まぁ、先生にも色々事情があるんだ。』
少し、言えない事情がな。
最後にごめん、とひとこと言ってから教室を出た。
side:毛利蘭
「何で、断ったのかな…。」
「事情があるって言ってたわね。でも、何かやりたそうだったわね。」
考える素振りを見せる園子。
でも、園子の言う通り提案した時の先生の顔…何だかやりたそうだった。
「もしかしたら、何か隠し事でもしてるんじゃないの…!?」
隠し事、かぁ。
でも、無理矢理隠し事を暴こうとするのも駄目だし…。
蘭は小さく溜息をついて、席に座った。
「なんだ、なんか悩みごとか?」
「新一…。A先生、空手の経験者だから顧問になってもらいたくてお願いしに行ったんだけど…。」
「色々事情があるって断られたのよ!!」
話しかけて来た新一に事の顛末をすべて話した。
新一は少し悩む素振りを見せる。
「よし、俺も何か探って見るワ。」
「でも、勝手に探るのはいけないんじゃない?」
「バレなきゃいいんだよ。」
真実を見抜き、犯罪を許さない探偵でも小さな事は気にしないらしい。
そして、その日の放課後新一は早速行動に出た。
職員玄関が見える位置に先生が出てくるのを待つ。
他の教師から聞いた話だと仕事を定時までに終わらせる日が多いらしい。
「お、出てきた。」
「本当にやるの…?」
「やるって決めたらやる。蘭だって知ってるだろ?」
確かに、新一は一度決めた事は止めない性格だ。
蘭は半分諦めてAの後を追尾する事にした。
「…此方の方面だと、駅か?」
帰宅するサラリーマンや、学生も同じ方面に向かっているから目的地が米花駅である事は確かだ。
「ねえ、新一…。もしかして、電車に乗るの?」
「ったりめーだろ?そうでもしねーと、素性がわからねーだろ?」
「そうだけど…そこまでしなくても…」
ずんずん進んで行く新一。
遂に電車に乗り込んだ。
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続
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mzhama(プロフ) - こんにちははじめまして。コナンとのクロスオーバーめちゃ楽しいです。更新楽しみにしております!頑張って下さいね。お気に入り登録させてもらいました。 (2022年11月15日 14時) (レス) @page32 id: ef4e2691e4 (このIDを非表示/違反報告)
みるくここあ星人 - 好きな東リべとコナン!神作だ!これからも頑張ってください! (2022年8月17日 15時) (レス) @page6 id: b9590ea390 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:liquor | 作成日時:2022年7月19日 22時