春霞３【宮地清志】

＊＊今まで・・ ページ2

【宮地side】




あの日・・




俺は自分の欲を押さえる事が出来ず・・




Aとの境界線を越えた。




その全てを俺全部で感じたんだ。




そして・・




自分の気持ちに気付いて・・




でもそれを伝えなくて・・




勝手な俺はそれでもお互いの気持ちは向かいあっているんだと思っていた。




でも・・




あいつは今まで生きてきた中で一番と言って良いほどの苦しみを受けた。




その苦しみに気付いてやれず・・




あいつを一人ぼっちにしちまった俺は・・




大馬鹿野郎だ＿＿




そして・・




やっぱり俺が引き金で・・




その苦しみが・・




あいつの心を粉々に砕いていた事を知った。




壊れたあいつは４歳児になり・・




その殻に閉じこもったまま・・




再び俺と顔を合わせた。




でも・・




あいつは俺を受け入れた。




俺を待っているAの顔・・




俺を見て嬉しそうに笑うあの顔・・




俺がいないと不安そうに涙を溜めるあの顔・・




その全てが愛しかったのに・・




なぁA・・




お前は今もう戻ったのか・・？




あの後ろ姿はお前なのか・・？




忘れる事なんか出来ねー諦めの悪い俺は・・




最後のあがきを・・




今からするぞ・・




今度その手を掴む事が出来たら・・




もう二度と離さない＿＿＿

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