【歌い手】シェアハウスにはまさかの憧れの歌い手様が【逆ハー?】 (ページ10)

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第4話　お菓子とわんこ系男子ページ10

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さ「A～ここどうするん？」

『ここはこうして━━━』

さ「おぉ～！ありがとな～、A大好きやで！」ｶﾞﾊﾞｯ

『い、いきなり抱きつかないでくださいよ！？』

セ「はいそこ、イチャイチャせんといてくださ～い？」

さっきからこの繰り返しだ。分からないから教えて→教える→抱きつかれる。で、その度にセンラさんから注意。
大好きだなんて言って抱き着くなんて、普通できない。やめてほしいが、本人は全く悪気がないし、むしろなんか可愛い。犬耳と尻尾が見えてくる。
そもそも、こんなことになったのは━━━

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することもなく、共同リビングのソファーで音楽(勿論歌い手様だぜ)を聞いていたら、肩を叩かれたのでイヤホンを外して後ろを向いた。
するとそこにはエプロンをつけたセンラさんの姿が。
何をするのかと思い、センラさんをじーっと見つめていると、センラさんが口を開いた。

セ「Aちゃん、一緒にお菓子つくりましょか？」

ニコッと微笑んでそう言うセンラさんはなんか……なんとも言えないお母さん感。
こんな私とお菓子作り？こんな私がセンラさんとお菓子作り？
「ホントにいいんですか？」と聞けば「勿論」と最後に音符マークが付きそうな程のテンションで答えられた。

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セ「じゃ、まずは━━」

テキパキと説明をしていくセンラさん。因みにクッキーを作るらしい。センラさんクッキー作れるとか…女子力が羨ましい。

説明を聞いていると、私とセンラさんとの間から、赤い髪が見えた。

さ「何作っとるん？俺もまぜてーや？」

新しいおもちゃを買ってもらったとき並に目がキラキラしている坂田さんがいた。
「坂たんが作ると失敗しかしなさそうやわ～」なんてセンラさんが言っても「俺も作る！作る！」と言って聞かない坂田さん。
何度かこのやり取りが続いた結果、センラさんのほうが折れた。

で、今に至る。
ことあるごとに坂田さんが抱き着いてきて、センラさんに注意されて。
そして坂田さんに抱きつかれる度に若干だが、体温が上がる。
やばい、クッキーの生地があたたまるぅうう！！！

その後も色々ハプニング(主に坂田さん絡み)があったものの、何とか完成したクッキー。
見た目もよく、3人で先に味見したときも美味しかった。

みんな喜んでくれるかな…？