第三十七話 ページ39
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初めっから嫌なとこに落としてきた鴎台のジャンプフローターサーブ
辛うじて反応してレシーブするも短い。
けどその短いパスの下に瞬時に潜り込んだ飛雄
既に跳んでいる日向くん
ﾄﾞﾊﾟｯ
初っ端から真ん中をぶち抜いた2人の速攻
その攻撃に3枚もブロックがついてきたってことは、初っ端な速攻を分かってた鴎台
飛雄はそれも分かっててトスを上げた…？
最初の読み合いに見事勝ったのは飛雄…
「(見せつける為の一発…めちゃくちゃ強気だ、すごい…)」
続いて飛雄のサーブ
強烈に飛んでいったボールは相手のレシーブを弾いて乱す。
フォローに入った1番くんが上げたのは鴎台・小さな巨人の5番くん
ﾄﾞﾝｯ
「(うわ…どれだけ跳んでるの…)」
小さな身体で、大きく、高く跳んだ5番くん
ｶﾞﾝｯ
いい音をたてて打ち下ろしたスパイクは、ブロックの上からだった。
〔ブロックの上から叩きつけた星海光来ー！！！〕
〔ひゃー！ブロック3枚きてたのになー！〕
〔試合立ち上がりから、最小スパイカー達が火花を散らす！！！！〕
「うはーっ」
「すっげ」
横で感嘆の声を漏らす二人
私は何も喋れないまま、その繰り広げられる光景に圧倒されるだけだった。
「いや、やばいね！？烏野のセッター！！」
興奮した様子で話す天満さん
「何あのサーブ！腕もげそう！」
「まあまあ、落ち着けって。Aちゃんが圧倒されてるよ」
苦笑いしながら天満さんを落ち着かせる月島さん
「いや、飛雄の強気の攻めもサーブも流石…って感じですけど、相手もやばそうですね…」
ﾋﾟｰｯ
次のサーブは鴎台の5番…確か星海くん
打ったジャンプサーブはネットに当たって、烏野のチャンスボールになった。
また飛び出す日向くん
「(また速攻…いや、レフトだ)」
思った通り、レフトに上げた飛雄
「(鴎台、反応してる…)」
ブロックにおいて、一瞬の迷いは命取り
たった一瞬、迷っただけでボールには追いつけなくなる。
コートに溢れる沢山の情報
その情報を瞬時に捌いて、跳ぶ。
ﾄﾞｯ
「ドシャット……鴎台、特にあの6番くん。ブロックめちゃくちゃ上手いですね…」
「これは手強いかもね」
ブロックは、最強の防御で最強の攻撃
さぁ、飛雄は
どう攻める。
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作者名：にゃん吉 | 作成日時：2020年1月21日 23時
