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第二十七話 ページ29

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キュッ
ダダァン




1年強化合宿 最終日


なんかウチのコーチが牡蠣に当たったとかですることになった練習試合


天童くんに誘われたので、ギャラリーからそれを見ていた。





「やっぱり1年のなかで上手いのはウチの子か…
なんだっけ名前、七色くん…いやそれは虹か」



としくんや天童くんたちは言わずもがな上手い。


うわ、今のサーブえぐい…


でも1年の子たちもすごくて、そこまで点差はつかなかった。


全敗だけど。






ピーッ





「牛島さん!」



セットが終わると日向くんの声が響いた。



「牛島さんはレシーブの時、何考えてますか!」



としくんの前に立つ日向くん


こうやって見るとほんとに日向くんって小さいんだな…

それであのジャンプ力だもんな…



としくんがその質問になんて返したのかは聞こえなかった。




「牛島さん!!!」




あ、後ろから六色くんが猛ダッシュでとしくんたちんとこに向かっていく。



んー…六色くんもなんか違う気がする…





ピーッ





また試合が始まった。




体育館の中で目立つオレンジ色の髪の毛




日向くんの動きに注目して見てると、ワイピングをしながら時々雑巾ぶちまけたり、変な動きをする。






パァァァンッ







としくんのスパイクをレシーブしたボールがギャラリーに届いた。




少し歩いた先にあったので手に取ると、ちょうど入り口のドアが開いた。







「あ、Aさん!!」



「日向くん」



「ボールあざっス!」





日向くんにボールを渡す。





「合宿どう?」



「もうスゲェやばいです!なんかもう、全部できるようにならなきゃってうずうずします!!」



「あ、もしかして焦ってる感じ?」




すると今までワクワクウキウキした子どものような顔から一変した。




「いや、前とはなんか違います…なんか、うーん、上手く言えないけど、やるべきことが明確にわかる感じ?ですかね??」





《前までの何をすればいいか分からない感じとは全然違います。》と、言う日向くんの瞳は



ゾクッとするくらいまっすぐで。



2日前に会った時とは比べられないくらい凛々しく感じた。







「日向くん、すごいね。」


「ほんとですか!!」


「うん」





ものすごい勢いで成長するこの子を応援したいと思った。




.


ーーー


「ウチの子もすごいね」

「五色がやっぱ1番上手いです!」

「(五色くんだー!!名前色々間違えてごめんね…)」




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作者名:にゃん吉 | 作成日時:2020年1月21日 23時

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