第二十二話 ページ24
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思ったより遅くなっちゃったな…
公欠は昨日まで。
今日の授業に間に合うか微妙だけど、事情を先生に連絡したお母さん曰く、学校に行けば遅刻扱いにしてくれるらしい。
ｶﾞﾗｶﾞﾗｶﾞﾗ
「失礼しました」
駅から直行したものの、やはり最後の授業には間に合わず。
職員室に行って、先生に来たことを報告した。
「疲れたな…」
2時間半新幹線に乗って、1時間かけて登校して、
さすがに腰が痛い。
とりあえず帰ろうと思った時、
「あれー？？やっほー、Aちゃん！登校なう？」
「あ、おはよー。そーなの。」
向こうから歩いてきたとしくんと天童くんに会った。
「何かあったのか？」
「昨日乗るはずだった飛行機が飛ばなくなっちゃって、今朝新幹線で帰ってきたの」
今朝っていうかお昼だけど。
「それは大変だったネ…」
「なんかもう疲れた…」
「おつかれー」
うんうん、分かるようと相槌を打ってくれる天童くん
「あ、そういえば、
東京駅で烏野のセッターに会ったよ。」
その瞬間、2人の眉毛が同時にﾋﾟｸｯと動いた。
「影山飛雄か。」
「うん、ユース合宿だって。すごいよね！」
まだ高校1年なのに。
まあ、天才だったもんなー…
「ああー！！そういえば若利くん！俺たち、鍛治くんに呼ばれてたんじゃーん！そろそろ行かなきゃまずくなーい？？」
突然焦り出した天童くん
鷲匠先生ってそんな怖いのかな…
「A」
「あ、うん？」
天童くんに背中をぐいぐい押されてるとしくん
でも微動だにしない。
「影山飛雄と知り合いなのか？」
「あ、いや、飛雄とは、まあ知り合いかな？」
お互いの名前知ってるし、知り合いではあるよね？
「そうか」
それだけ言って、としくんは行ってしまった。
「なんだろ……今のとしくん、なんか怒ってた…？」
私が漏らした声は、夕日が差し込む廊下に響いて消えた。
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作者名：にゃん吉 | 作成日時：2020年1月21日 23時
