第二十話 ページ22
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「じゃあAちゃんは元々バレーしてたの？それともマネージャー？」
「あ、中学まで…天満さんはまだバレーしてるんですか？」
次は後ろスキップをしながら歩く天満さん
この人、自由だな…
「俺はもうしてない！他にやりたいことあるし！」
「そうなんですね」
「あ、ここのバレー部強いよ。見る？」
「見れるんですか？」
「ちょうど練習してるころだと思うし、見学ぐらいならいーべ！」
天満さんは、すごく爽やかに笑う人だなと思った。
「ありがとうございます！」
ｷｭｯ
ﾊﾟｧｧｧﾝｯ
ﾅｲｯｻｰ
「今年のウチは結構強いと思う。
今の2年に主力メンバーが集中してるし、新勢力も加わるし」
「天満さん、詳しいですね」
「うん！見るのも好きだから、結構応援してるんだ」
「確かに、魅力的です」
興味本位で見学に来ただけだったけど、
このチームを見てるとワクワクした。
このチームがどういう試合をするのか、
そして勝つ姿を、
間近で見たいと思った。
「天満さん、今日はありがとうございました。」
「全然！俺もいい暇つぶしになったし！」
あれから構内や学食、図書館とかを案内してもらって、
最後にはス◯バまでおごってもらった。
「今までは漠然としてたんですけど、今日ではっきりここに来たいと思いました！」
「それは良かった！」
「受験、頑張ります！」
「頑張って！！機会があったらお祝いするよ！」
最後までいい人だなぁ…
踏んづけちゃったのに…
「じゃあ、俺バイトだから行くね！ばいばい！」
「ありがとうございました！」
じゃあねーと手をブンブン振り回す天満さんを見送りながら、携帯を開いた。
すると一件、メールが届いていた。
《本日、12月4日 成田→仙台 のご予約の便は、天候悪化の為、欠便致します。》
え、
明日も学校あるのに、どう帰れっていうの…
すぐにお母さんに連絡して、次の日の新幹線のチケットを買った。
とりあえず、親戚の兄ちゃんの実家に泊めてもらうことになって助かった。
12月5日 東京駅
人の多さは去年来た時と変わらない。
どこから乗るとかはかすかに覚えてる。
そこに向かおうとした時、
ﾄﾞﾝ
背中に誰かがぶつかった。
「すみません…あ、」
「あ、」
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作者名：にゃん吉 | 作成日時：2020年1月21日 23時
