act22-5 ページ43
私は一人、ある場所に足を進めた
その場所で待つ一人の女性を前に、足を止める
先代「案外早かったな、それにしても本当に一人で来るとはな」
「・・・皆を・・・巻き込む訳にはいかないから」
先代さんはゆっくり私に近づいてきた
後退りしそうになったが、何とか踏みとどまる
「先代さんも・・・一人ですか?」
先代「ああ、私はその気になったら何だって壊せる、お前の様なちっぽけな小娘なんてあっという間だ」
恐ろしいことを笑顔で口にする
先代さんは自分の能力に、絶対の自信を持っているのだろう
そうならば、尚更分からないことがある
「それほど強力な能力があるのに、どうして地鬼や地界の人達を利用するんですか?」
先代「腹立たしいことに能力は使い過ぎると体に負担がかかる、天界をぶっ壊すには、消耗させなければならない」
「消耗・・・?」
先代「土地や建物、生物をぶっ潰すんだよ、残ったなけなしの命を、私が残らず破壊する」
「・・・そのために・・・地鬼を・・・」
先代「しかし地界の連中も使えねえな、もっと強い地鬼を作れねえのかよ」
「地鬼を作るために地界の人達は苦しんでいるんですよ!消耗しているのは・・・地界も同じです!」
それを聞いて、先代さんが僅かに笑ったような気がした
先代「地界の連中のことなんて知ったことか、姫の役に立てないゴミに価値はない」
「・・・・・」
この人には良心や温情がないとさえ思った
先代「さて、A、せっかく来たんだ、始末する前にいいものを見せてやるよ」
先代さんは右手の指をパチンと鳴らした
その時、眩い光が街の方から見えた
まさかと思い、上空を見上げる
「!?」
街に向かって落下する、隕石の様な巨大な塊
「先代さん!私が来れば街の人達は助けるって・・・」
先代「馬鹿が、本気で信じたのかよ?」
先代さんは大声で笑った
今の私を馬鹿にするように、そして街の危機を楽しむように
巨大な塊が、街に衝突する
・・・ことはなかった
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天照(プロフ) - カナンさん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!先代の卑劣な攻撃に立ち向かう主人公とNEWS(と出来れば作者アホテラス)をこれからも応援よろしくお願いします。今後とも楽しんでいただけるよう頑張ります。 (2018年8月7日 19時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
カナン - 2回目のコメントですが、地界の姫が、先代さんだったのは、びっくりしました!これからも、頑張ってください! (2018年8月6日 20時) (レス) id: 054a5fec07 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - raimuさん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!こ、光栄の極み・・・!感謝感激です。これからも作品を楽しんでいただけるよう、更新頑張ります。今後とも応援よろしくお願いします。 (2018年7月30日 19時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
raimu(プロフ) - ほんとにこのお話が大好きです!天照さんの作品すべて読ませて頂きました!文章力がほんとにほんとにすごくて世界観に引き込まれてしまいました、、、何も無い日はこの小説読むぞって決めてずっと読ませて頂いています笑今後の展開期待しています!がんばってください! (2018年7月29日 22時) (レス) id: 9946391578 (このIDを非表示/違反報告)
みかんタルト - 天照さん» いえいえ! いえいえ、そんな、私ごときが・・・ 語彙力が宇宙旅行に行ってしまい帰って来ないような((語彙力が超低い))私の感想にご丁寧に優しくコメントを返して下さる天照様に感謝をしまくりです。。。ありがとうございますm(_ _)m (2018年7月20日 23時) (レス) id: 40273d31c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天照 | 作成日時:2018年7月12日 20時