4人は神様！？ 10

act21-13 ページ24

落下しながらも、必死にシゲアキに手を伸ばす



距離が遠く、どう見ても届きそうにない





それでも力一杯、手を伸ばしていた









気が付けば私は、シゲアキの腕を掴んでした





「え・・・」



彼の落下速度が遅くなったのか、私の落下速度が早くなったのか


何が起こったか分からなかったが、そんなこと考えている場合ではない


私はシゲアキを手繰り寄せ、彼の体を揺すった


「シゲアキ！しっかりして！」


シゲアキは気を失っており、目を覚まさない


このままでは、二人とも・・・



「どうすれば・・・」



辺りを見渡すと、岩壁から横向きに生えた、葉っぱの生い茂る木々が目に入った


だけど手を伸ばして届く位置ではないし、そもそも落下速度の加わった二人分の体を木が受け止められるとは思えない




まだ底は見えないが、今のままでは確実に助からない


飛行能力を持つシゲアキが目を覚まさなければ、地面に激突してしまう





「・・・私は・・・シゲアキを助けられないの・・・？」



気絶したシゲアキを抱きしめ、私は自問した



肝心な時に私は・・・大切な人を助けることが出来ない


もうそんなの・・・嫌だよ・・・！





一か八か、私は自分の能力を信じようと決意した


辺りに生える木々に向かって念じる


・・・というより、お祈り？お願い？をする




「お願い・・・！シゲアキを助けて・・・！」





こんな時に発動するのか、そもそもどんな効果なのかも分からない私の能力




それでも・・・どんなに出鱈目でもいいから・・・奇跡を起こして！

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