検索窓
今日:8 hit、昨日:3 hit、合計:37,224 hit

act16-1 ページ33

「えっと・・・、この箱が・・・赤い屋根のお家で・・・、こっちが・・・」



メモを確認しながら、箱に入った荷物を配達する







宅配作業をしていた方が怪我をしてしまったので、街の人達が代行している


私もその手伝い中だ




加藤「こっち側の家は配り終えたぞ」

「早!ちょっと待ってね、私もすぐに・・・」

加藤「俺が荷物を運ぶから、Aは場所を教えてくれ」



そう言うと、シゲアキは私が抱えていた荷物を持ってくれた


「いいの?」

加藤「応」

「じゃあ、まずはこっちだよ」




二人で協力し、引き受けていた荷物を配り終えた




「ありがとう、シゲアキ」

加藤「これくらいどうってことねえよ」




街へ行く際、シゲアキは自分も同行すると申し出たのだ


私の手伝いをしたいとか何とか・・・


ちょっと驚いたけど、それ以上に嬉しかった



加藤「・・・なあ、A」

「何?」

加藤「本当は・・・俺と一緒にいるの・・・嫌だったか?」

「え?そんなことないよ!どうしてそう思ったの?」


そんなこと心底思っていないし、気付かずそんな態度をとってしまったのかと私は焦った


加藤「今までお前のこと突き放してきたし、酷いことも・・・たくさん言ってきたから・・・」

「・・・シゲアキ・・・」

加藤「もしかしたら・・・無理して一緒にいてくれてるのかもしれないって・・・思って・・・」


不安そうに俯くシゲアキに、私は首を横に振った


「無理なんてしてない、私だってシゲアキと一緒にいたいから、一緒に来てくれて嬉しかったよ」


私の言葉に、シゲアキは顔を上げて私に視線を向けた


「私、もっともっとシゲアキと一緒にいろんなところに行きたいな、買い物したり、お食事したり、他にも色々」

加藤「A・・・、ほんと・・・ごめんな、今までのこと・・・、謝って許されるようなことじゃねえけど・・・」

「気にしてないよ、だからシゲアキも、もう以前のことは気にしないで」

加藤「・・・ありがとう」

「過去はやり直せないけど、未来は変えていける、今まで苦しんだ分、一緒に取り戻していこう?」


私はシゲアキの手をとり、両手で包みこんだ


シゲアキの表情が和らぎ、笑みが零れる


加藤「・・・ああ、そうだな」









それから、荷物を配達し終えたことを作業リーダーの方に伝えた





宮殿に戻る途中、数人の街の人達が私達に歩み寄ってきた

act16-2→←act16 光が射す未来のために



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
64人がお気に入り
設定タグ:NEWS , ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

天照(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!楽しみにしていただき感謝感激です。頑張る活力をいただきました。 (2018年5月12日 18時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - はじめまして!密かに読ませていただいています^^ 学校から帰って来てからの毎日の楽しみです!これからもすごく楽しみにしています!更新頑張ってください! (2018年5月11日 19時) (レス) id: d9ceb7abc3 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!楽しんでいただき光栄な限りです。心遣い、心より感謝致します。 (2018年5月10日 19時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - はじめまして♪いつも楽しく読んでます、無理せず頑張って下さいね♪ (2018年5月9日 20時) (レス) id: 86260494da (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:天照 | 作成日時:2018年5月8日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。