act15-8 ページ11
最後に残った地鬼が消滅する
私と加藤さんしかいないその場が、静寂に包まれる
「・・・・・」
声をかけるべきなのか分からない
呆然と加藤さんを眺めていると、彼の視線がこちらを向き、目が合った
加藤「・・・お前は行かなかったのか?」
「え?あ・・・、はい・・・」
加藤「賢明だな、お前がいても足手纏いになるだけだ」
「・・・・・」
確かにそうだけど、面と向かって言われてちょっと傷ついた
「・・・ここはもう安全です、加藤さんも・・・里に向かった方が・・・」
加藤「皆が何とかしてくれてるだろ?俺が行くまでもない」
「ですが・・・!」
私は咄嗟に言葉を止めた
里が、里の朱雀さん達が危ないのに本当にいいのかと言いたかったけど、その言葉はきっと、加藤さんの心を傷つけてしまう
「・・・さっき、仲間じゃないって言ってましたよね?」
加藤「・・・だったら?」
「・・・この間、朱雀の里に行ってきたんです、そこで・・・朱雀さんとお話をしました」
加藤「俺のこと・・・話した?」
「・・・はい・・・」
加藤「何て言ってたか予想つくけど・・・、俺も別にそいつらのこと何とも思ってねえから」
「・・・何か・・・あったんですか?」
加藤「お前には関係ない」
「分かってます、でも・・・心配ですから・・・」
加藤「お前に心配されると気分が悪いな」
「っ!私は本当に心配して・・・」
加藤「あーもう、分かったよ、それで気が済むんなら話すよ」
「・・・・・」
呆れたように加藤さんは溜息をついた
加藤「見捨てられたんだよ、あいつらに、お前はもう仲間じゃないって言われてな」
吐き捨てるように言うと、加藤さんは私から視線を逸らした
朱雀さん達が・・・加藤さんを見捨てた・・・!?
詳しくは分からないけど、それ以上聞ける様子でもない
ただそう告げた加藤さんが・・・寂しそうに見えた・・・
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天照(プロフ) - 椿さん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!楽しみにしていただき感謝感激です。頑張る活力をいただきました。 (2018年5月12日 18時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - はじめまして!密かに読ませていただいています^^ 学校から帰って来てからの毎日の楽しみです!これからもすごく楽しみにしています!更新頑張ってください! (2018年5月11日 19時) (レス) id: d9ceb7abc3 (このIDを非表示/違反報告)
天照(プロフ) - 瑠璃さん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!楽しんでいただき光栄な限りです。心遣い、心より感謝致します。 (2018年5月10日 19時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - はじめまして♪いつも楽しく読んでます、無理せず頑張って下さいね♪ (2018年5月9日 20時) (レス) id: 86260494da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天照 | 作成日時:2018年5月8日 19時