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act14-8 ページ27

〜小山side〜



男性1「慶一郎!いるか!?」

小山「吃驚した・・・!どした?」

男性1「地鬼だ!それもかなりの数の」

小山「!?行こう!」



今日は豪雨で、風も強い


まあ、水と密接に暮らしていた俺達玄武にとっては、あまり気になるようなことではないけど





駆けつけると、既に数人の仲間が地鬼と戦っていた


かなりの数と言われて警戒していたが、実際は10体程度だった


とはいえ、これだけの数が里に攻めてきたことはない


俺は皆と合流し、地鬼に立ち向かう









少年「うわああああ―――!!!」

女性「きゃあああ―――!!!」






地鬼を一掃して間もなく、辺りから悲鳴が聞こえる



見回すと、玄武達が一目散に逃げていた





男性2「おい!あれ・・・!」



玄武の一人が、ある方向を指差す




小山「・・・・・!?」






滝の流れる岩壁さえも超える巨大な波が、里に迫っていた



木々を薙ぎ倒し、飲み込みながら近づいてくる



男性3「うわあああ!!!」

男性4「里が・・・飲み込まれる・・・!」

男性5「に、逃げるぞ・・・!」


一緒に戦っていた玄武の戦士達も、目の前の絶望的な状況に怯え、背を向けて去ろうとしていた






小山「待って!!」



波の轟音に負けないよう、声を張り上げる



小山「俺達の能力で・・・押し返そう!」

男性2「冗談言うな!あんな大きな波、止められる訳が・・・」

小山「力を合わせれば出来るさ!大丈夫、やろう!」


俺の言葉に、皆は躊躇うようにそれぞれ顔を見交わせていた




勿論、出来る保証なんてない


だけど俺達は今まで、力を合わせてどんなことも乗り越えてきた


だから今回も大丈夫だって信じている






その場に残っていた玄武の戦士達に声をかけ、戸惑う皆を少々強引に説得して集めた







迫りくる大波を見据え、武器を構える





男性3「本当にやるのか・・・?」

小山「俺は本気だよ、この里を・・・里の仲間達を守るためなら、どんな危険なことだって怖くない」

男性4「・・・・・」



深呼吸し、意識を集中する




目の前に、亀の甲羅を模った水の盾を出現させた



ありったけの力を籠めているため、その盾はいつも以上に大きく、頑丈だ



皆と一緒に、強大な波を止める―――――!









波はもう、目の前まで来ている




なのに、それを阻むのは俺の盾しかない




不思議に思い、振り返った








一度は集まったはずの玄武の戦士が、一人もいなかった

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天照(プロフ) - 久瑠実さん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!しばらく更新出来ず申し訳ありません。これからまた頑張ります。 (2018年5月6日 18時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
久瑠実(プロフ) - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2018年5月6日 10時) (レス) id: ce7da4087f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天照 | 作成日時:2018年4月17日 19時

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