act14-7 ページ26
〜小山side〜
閉鎖的で、排他的だった玄武は、里を出ることはなかった
だから街で地鬼が現れても、向かうことはない
玄武の里を、玄武の仲間達を守るためだけに戦っていた
戦闘力の強い青龍や白虎、能力の威力が高い朱雀に比べ、玄武は戦いが苦手だ
他の種族に比べて防御力が高く、傷の回復も早いけど、敵を倒す力は劣っている
それでも、仲間との結束はとても強かった
俺自身も、里の仲間のためならば自分の身を危険に晒すことも厭わない
地鬼の攻めてくる頻度が少ないのが、幸いだ
男性1「おい！地鬼が現れた場所はここか？」
男性2「・・・どこにもいないぞ」
少年「遅いよー、もう慶一郎さんが倒しちゃったよ」
少年の言葉に、駆けつけた人達は大きく息を吐いた
男性1「・・・一人で戦ったのか？」
一人の玄武が俺の肩に手を置いて問う
小山「この程度なら、皆の手を煩わせることなんてないよ」
男性2「けど、万が一怪我したら大変だ、もっと仲間を頼れ」
小山「ありがとう、気をつけるよ」
その場を離れようとした俺に、男の子が駆け寄ってくる
先程地鬼の襲撃から助けた子だ
少年「慶一郎さん！ありがとう！」
小山「いいって、無事で良かった」
その子の頭を撫でると、嬉しそうに微笑んだ
仲間意識が強いからか、誰かが戦いで傷つくと大袈裟と思えるほどに皆が心配する
かく言う俺も例外じゃないけど
男性1「最近地鬼が襲ってこないな」
小山「平和なのはいいことじゃん」
男性2「勿論そうだが、気は抜くなよ」
小山「分かってる、頼りにしてるよ」
それは、俺の心からの思いだった
皆と・・・仲間と一緒だから、地鬼が襲ってきても怖くない
この里が・・・玄武の仲間が・・・大好きだ
皆と過ごすこんな毎日が続いていくのだと、信じて疑わなかった
それが崩壊する日が、訪れることになるなんて―――――――
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天照(プロフ) - 久瑠実さん» ありがとうございます！凄く嬉しいです！しばらく更新出来ず申し訳ありません。これからまた頑張ります。 (2018年5月6日 18時) (
レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
久瑠実(プロフ) - 更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年5月6日 10時) (レス) id: ce7da4087f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：天照 | 作成日時：2018年4月17日 19時
