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act14-2 ページ19

近づいてくる私に気付いたのか、小山さんはこちらを向いた


思わず足を止める




会話がないまま、ただお互いを眺めていた


小山さんは徐に立ち上がり、私の横を通って宮殿に戻ろうとした



「あのっ!小山さん!」

小山「・・・・・」


私は咄嗟に小山さんを呼び止めた


小山さんは立ち止まり、振り返る


「些細なことでも・・・手伝いますから、出来ることがあったら・・・頼って下さい!その・・・手伝わせて下さい!」


私の言葉に、小山さんは何も言い返さず、どこか困ったように目線を下げた


そのまま私に視線を向けることなく、宮殿に入っていった


・・・悪いこと・・・言っちゃったかな・・・?



私も宮殿に入り、部屋に戻って就寝した







後日・・・





手越「おはよっ!A」

「おはよう」

増田「あ、その服・・・」

「うん、貴久がデザインしてくれた服だよ」


クローゼットに仕舞ってあったので、取り出しました




増田「それで、聞きたいことって?」

「小山さんのことなんだけど・・・」


二人を部屋に招いたのは、小山さんのことを聞きたかったから


手越「慶ちゃんのこと?」

「私、小山さんのこと全然知らないから・・・」

増田「まあ、あいつもあんまり自分のことを話すような奴でもねえしな」

「二人にも?」

増田「というか、玄武っつー種族がそもそも閉鎖的だったんだ」

手越「キセキが来てから交流が盛んになったみたいだけど、それまでは俺もほとんど知らなかったよ」

「そうなんだ・・・」

手越「Aとは距離を置いてるけど、慶ちゃんは凄く優しいよ」

増田「仲間想いで、責任感が強くて、結構しっかりしてるよな」


やっぱり・・・私に見せる姿は、私を良く思っていないから冷たく感じるんだ


本当は凄く優しい人なんだな


良かった、あんな冷たい眼を向けるのが、私だけで・・・


手越「ただ・・・」

「?」

手越「慶ちゃんは・・・何でも一人で抱え込もうとするんだ、誰にも頼らずに・・・」

「どうして・・・?」

増田「それは俺らにも分からないけど、小山は俺らにも・・・キセキにも頼ろうとしない」

「・・・・・」


小山さんは優しい方だから、誰かに頼られるとその人の力になってあげようとするだろうな


ずっと前のことだけど、私が金魚を用意してほしいと頼んだ時のように


だけど・・・小山さん自身から誰かを頼ることは・・・ないんだ




何も知らないで、頼ってほしいと言ったことを後悔する

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天照(プロフ) - 久瑠実さん» ありがとうございます!凄く嬉しいです!しばらく更新出来ず申し訳ありません。これからまた頑張ります。 (2018年5月6日 18時) (レス) id: a981c9ad02 (このIDを非表示/違反報告)
久瑠実(プロフ) - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2018年5月6日 10時) (レス) id: ce7da4087f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:天照 | 作成日時:2018年4月17日 19時

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