質問攻めの先輩 ページ36
二宮から、ありがたく頂戴した書類を
ひたすら処理していたら
〔Aちゃん、私もうあがるから、後よろしくね。電話は、明日掛けるって言っといて。〕
時計を見ると、短い針が4を長い針が12を指している
「了解です。いつも遅くまで残ってるんですから、気にしないで下さい。それに、たった1時間じゃないですか…用事大丈夫なんですか？」
〔大丈夫よ、ありがとう。じゃぁ、お先に〜。また明日ね〕
「おつかれさまでした」
天音先輩の後姿を見送っていたら
「咲坂、ごめん俺ももうあがっていい？」
そうだった…二宮も早くあがるって言ってたな
「うん、大丈夫だよ。お疲れ」
もしかして二人でどこか行くのかな？
「お前が思ってるような事はないから…だったらもっと浮かれてるわ！金曜、空けとけよ〜。ビールよろしく」
じゃーおさき〜っと手を振ってフロアを出て行った
相変わらず…
私の考えてることを汲み取るのが早い(笑)
二人が先に帰って
私の班のデスク周りは一気に静かになった
この辺でいったん休憩しようかな
席を立っていつもの
今日はちょっと甘いの欲しいから
この間相葉先輩がオススメしてくれた
ショコラテにしようかな〜
できあがる間、ここで飲んでいこうか、
自分のデスクまで持って行こうか悩んでいたら
「あっ！Aちゃん、お疲れ！また会ったね！ん？この香りはショコラテだ！」
「ふふ、お疲れ様です。今日は甘いのが飲みたくて、それにこの間オススメしてもらったし」
「そういう所なのかな…」
「なにがですか？」
「あ、いやなんでもないよ。オレも同じやつにしよ〜」
「じゃぁ、お先に失礼しますね」
「えっ、ここで一緒に飲んでいこうよ〜ねっ？」
直前までデスクに戻ろうと思っていたのに
ねっ？って首をかしげた相葉先輩がかわいくて
思わず「はい…」って返事をしてしまった
「Aちゃんさ、ニノと付き合ってるの？」
「えっ(笑)今更それ聞きますか？」
「一応ね？じゃぁさ、今付き合ってる人…彼氏は？いるの？」
「いないですよ〜。いたら残業なんてしません(笑)」
「じゃぁ好きな人は？」
「相葉先輩…さっきから質問ばっかりですね？」
「あっ、いや、俺にもチャンスあったりするのかな〜なんてね」
「最後の質問は内緒ってことで。じゃぁ私、戻りますね」
色々聞き出そうとしてる感じがムズムズして
先に戻ってきてしまった…急にどうしたのかな？
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作者名：二葉(ふたば) | 作成日時：2018年2月16日 23時
